2001 Fiscal Year Annual Research Report
新しいリスクのデリバティブと管理手法の開発―電力・天候・保険リスクを中心として―
Project/Area Number |
13430024
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
三浦 良造 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 教授 (30107081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (50261780)
長山 いづみ 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (50334595)
中村 信弘 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (90323899)
本多 俊毅 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (70303063)
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Keywords | 天候デリバティブ / 保険 / 電力 / α-percentile barrier option / jump-diffusion process / 非完備市場 / 最適化 |
Research Abstract |
本年度は、Enron社の破綻や米国同時テロ事件等の予期せぬ事件が勃発し、計画していた海外視察は取りやめざる得なくなった。そのため、研究活動はこれらの調査以外に集中し、理論の構築、データの収集、分析のインフラの整備等を主に行った。また、研究の対象分野を拡大し、当初の予定の天候、保険、電力の分析に加え、住宅ローンを中心とする証券化金融商品等も範囲とすることとした。 理論研究の成果の第一は、α-percentile barrier optionの理論価格の導出である(藤田・三浦)。これは、一定の期間内において原資産の値がある閾値よりも小さくなる割合がα-percentile以下であるかどうかに依存してペイオフが定まるデリバティブの価格を求めるものであるが、この理論を用いることで、例えば、原資産を気温とする新たなタイプの天候デリバティブの価格計算が可能になる。 第二の成果は、ジャンプが加わった拡散過程に資産価格が従う非完備市場における、投資家の最適ポートフォリオ問題の解析である(中村)。スパイク(Spike)と呼ばれるような不連続的な価格変化は電力価格の特徴であるので、この理論を用いれば、電力市場等における最適取引やリスク管理、それらのリスクをヘッジするための天候デリバティブや保険料の評価等を行うことができる。 これら以外にも理論的研究を続ける一方、天候データの購入、電力データの取得方法の調査、大規模データ解析のためのコンピューターの購入とソフトウェアの取得等もあわせて行った。来年度は、これらの蓄積を、より実証的な研究に発展させる予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takehiko Fujita, Ryuzo Miura: "On the Pricing of α-percentile barrier options"Mimeo, Hitotsubashi University. 1-10 (2001)
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[Publications] Nobuhiro Nakamura: "Dual optimization in an Incomplete Market Driven by a Jump-Diffusion Process"Mimeo, Hitotsubashi University. 1-7 (2002)