2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440005
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 眞 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70231602)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 暢夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10253048)
望月 新一 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10243106)
玉川 安騎男 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00243105)
森田 茂之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70011674)
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
|
Keywords | モジュライ空間 / ガロア群 / 数論的基本群 / 遠アーベル幾何 |
Research Abstract |
研究代表者は、デューク大学数学科リチャード・ヘイン教授と共同研究を行い,射影直線マイナス3点の基本群へのガロア作用の像がSouleの元で生成されることを示した。この結果は,学術雑誌Compositio Mathematicaeに掲載予定となった。また、この結果を淡中圏の視点からとらえ、重みつきマルセフ完備化を淡中圏の基本群として扱うことに成功した。その結果は学術刊行図書Publications of MSRIに掲載予定となった。さらに、2002年12月にはヘイン教授を広島大学に招いて共同研究を行い,モジュライ空間の数論的基本群の、曲線の基本群への作用についての結果を得た。ガロア群の曲線の基本群への作用が,曲線のヤコビアン上のある代数的サイクルの消滅により制御されると言う結果であり、現在論文執筆中である。この研究では研究分担者東京大学森田茂之の写像類群のコホモロジー計算を用いており,ヘイン教授と研究代表者は森田を訪問し研究討論をした。研究代表者は研究分担者玉川、望月と数理解析研究所においてセミナーを行い研究交流を深めている。玉川は標数正の曲線の基本群を研究し,その幾何的基本群からの曲線の再構成法を与え二つの論文を出版した。また、曲線がアファインの場合その普遍被覆は曲線に依存しないことを示した。この結果は現在投稿中である。望月は、エタール基本群から元の対象を再構成するという遠アーベル幾何の発想を推し進め,エタール被覆のカテゴリーなど、カテゴリーにより代数的対象を再構成し、さらにはカテゴリー論を用いてスキーム論を含む幾何学を再構築することにより、従来不可能とされていた整数環のスキームの変形理論やABC予想の解決に向けて多くのプレプリントを執筆した。これらは、共同セミナーによる研究交流の成果である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Richard Hain, Makoto Matsumoto: "Weighted completion of Galois groups and Galois actions on the fundamentalgroup of P^1-0,1,∞"Compositio Mathematicae. (発表予定).
-
[Publications] Richard Hain, Makoto Matsumoto: "Tannakian fundamental groups associated to Galois groups"MSRI publications. (発表予定).
-
[Publications] Akio Tamagawa: "On the tame fundamental groups of curves over algebraically closed fields of characteristic >0"MSRI publications. (発表予定).
-
[Publications] Shinichi Mochizuki: "An introduction to p-adic Teichmuller theory"Asterisque. 278. 1-49 (2002)
-
[Publications] Shinichi Mochizuki: "A Survey of the Hodge-Arakelov Theory of Elliptic Curves I"Proceedings of Symposia in Pure Mathematics. 70. 533-569 (2002)
-
[Publications] Nobuo Tsuzuki: "Cohomological descent of rigid cohomology for proper coverings"Invent. math. 151. 101-133 (2003)