2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440026
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 重明 中央大学, 理工学部, 教授 (60166212)
坪井 俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40114566)
佐藤 肇 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30011612)
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50223839)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
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Keywords | 接触構造 / 葉層構造 / symplectic構造 / 双接触構造 / Anosov流 / 葉層コホモロジー / Asymptotic Linking / Stein曲面 |
Research Abstract |
研究代表者はasymptotic linkingという概念を経由して、3次元多様体上の接触構造の研究と葉層構造の研究を結びつける枠組みを提唱している。葉層構造の側からは、異種特性類、1次の葉層コホモロジーが直接にこれに関わり、接触構造においてはtorsion不変量が関連することが見いだされた。又、この研究に非自明なデータを与える葉層コホモロジーの計算も代数的Ansov葉層の場合に完成し、local orbit rigidityとの関連も発見された。これらの結果は国内外の国際会議等で発表された。 三好・三松を中心とする葉層研究班では、正のモノドロミーを持つopen book分解に付随した三次元接触構造のfillabilityに着目し、更にこれに付随する葉層構造のThurstonの不等式を位相的に証明する研究を開始した。特殊な場合に、絶対的Thurstonの不等式が示された。相対的versionはこれからの課題である。又、坪井、三松を中心として、幾何構造を保つ微分同相の群の単純性の研究が押し進められ、坪井は、接触微分同相及び解析的微分同相の多くの場合に完全性を証明した。 小野・太田を中心とする接触構造・symplectic構造研究班では、主に二つのテーマに取り組んでいる。第一は、上の三好・三松らの研究、及び冒頭の三松の研究に直接に関わるもので、単純特異点や超楕円特異点のリンクとして得られる接触構造のsymplectic fillingの特徴付けである。Brieskornの仕事のsymplecticな立場での見直しともいえるこの仕事では、Seiberg-Witten理論を使って、微分同相類の特定を越えてsymplectic構造の特徴付けにまで至った。又、symplectic topology全般の大きな基盤となる研究として、Lagrangian Floer homology論に於ける障害理論の基礎が建設された。 佐藤・水谷を中心とした研究班では、より微分式系・微分方程式に近づき、接触構造・葉層構造を含めて非可積分性自体を平面場の分布の微分幾何及び超局所解析の言葉で研究した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shigenori MATSUMOTO, Yoshihiko MITSUMATSU: "Leafwise cohomology and rigidity of certain Lie group actions"Ergodic Theory and Dynamical Systems. 23. 1839-1866 (2003)
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[Publications] Hajime SATO, Tetsuya OZAWA: "Conformal Schwarzian Derivatives and Differential Equations"Proceeding of "Geometry, Integrability and Quantization", Coral Press. 4. 271-283 (2003)
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[Publications] 佐藤 肇: "2階偏微分方程式系の接触幾何学"数学. 55. 155-165 (2003)
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[Publications] Takashi TSUBOI: "Regular projectively Anosov flows on the Seifert fibered spaces"Journal of Mathematical Society of Japan. (掲載予定).
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[Publications] Hiroshi Ohta, Kaoru Ono: "Symplectic fillings of links of simple elliptic singularities"Journal fur die Reine und Angewandte Mathematik. 565. 183-205 (2003)
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[Publications] Hiroshi Ohta, Kaoru Ono: "Symplectic 4-manifolds containing singular rational curves with (2,3)-cusp"Seminaries et Congres, Soc.Math.France. (掲載予定). (2003)