2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
俣野 博 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40126165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50182647)
ヴァイス ゲオグ 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30282817)
栄 伸一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30201362)
谷口 雅治 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (30260623)
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Keywords | 非線形偏微分方程式 / 定性的理論 / 漸近解析 / 解の爆発 / 特異性 / 特異極限 / 進行波 / 逆問題 |
Research Abstract |
俣野は,ベキ型および指数関数型の非線形性をもつ非線形熱方程式の解の爆発後の振る舞いを調べ,爆発の際に生じた特異点が一瞬にして消滅し,解が滑らかになることを証明した(文献1).また,ノコギリの刃状の境界をもつ帯状領域における周期進行波の平均速度を調べ,境界の凹凸が細かくなっていた際の平均速度の均質化極限を決定した(投稿準備中). 山本は,ヘルムホルツ方程式に対する一種の光学逆問題を考察した.詳しくは,2種の媒体の接合面が空間周期的に波打っている場合,そこに光が当たって散乱するデータの観測から,接合面の周期的形状が一意的に決定できることを示した(文献3). ヴァイスは,燃焼理論における炎の伝播モデルとして知られる放物型方程式を扱い,方程式中のパラメータを0に近づけた際の特異極限問題を考察した.その結果,上記方程式の特異極限がある種の自由境界問題として特徴づけられることを厳密に証明した(文献4). 栄は,帯状領域上の反応拡散方程式系の解でパルス状プロファイルを持つものの挙動を解析し,速度の十分遅い進行パルス状局在解が存在するとき,それらの相互作用を記述する方程式を導出した.その結果,進行パルス解が互いに反発しあうことを理論的に証明した(文献5). 谷口は,Allen-Cahn型の非線形拡散方程式におけるV字形状の進行波を研究史,その存在と安定性を証明した(文献6).
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Research Products
(7 results)