2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440046
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西山 享 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70183085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 敏彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20157283)
齋藤 裕 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025464)
太田 琢也 東京電機大学, 工学部, 教授 (30211791)
関口 次郎 東京農工大学, 工学部, 教授 (30117717)
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30192793)
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Keywords | 冪零軌道 / 随伴サイクル / ユニタリ表現 / 半単純リー群 / 等方表現 / 不変式論 / デュアル・ペア / テータ持ち上げ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、研究代表者は次の結果を得た。 (1)冪零軌道のテータ持ち上げを不変式論の言葉で記述し、その球等質性や正規性を明らかにした。さらに持ち上げた軌道の次数公式を積分で表わした。また冪零軌道上の連接層の持ち上げの概念を定式化し、重複度保存公式を証明した。これらを非可換化(あるいは量子化)して表現論的な対応物を得ることが期待されるが、それは今後の課題である。 (2)不定符号ユニタリ群U(p,p)の場合に球冪零軌道の分類および関数環の具体的な分解を与えた。 (3)軌道のテータ対応の一般化を不変式論によって定式化し、一般的な理論の枠組みを与えた。特に二つの古典群の自然表現のテンソル積によって対応が与えられる場合について詳しく調べ、軌道のテータ対応が矛盾なく定義されるための十分条件を得たこの十分条件はほとんど必要十分であると思われる。また、一般化されたテータ対応によって、たとえば二次形式の合同類とある種のグラスマン多様体上の共役類が対応していることが分かる。二次形式の合同類については、不変式論の観点から研究分担者である関口次郎とDokovic, Zhaoによっても独立に研究されていて、重要な例の一つである。 研究分担者の主な研究を以下にまとめる。関口次郎は特殊線型群の二次形式への合同作用について不変式論の観点から研究を行った。また太田琢也は複素代数群の軌道の実軌道への制限や、対称対の場合の軌道の埋め込みについて実証的な研究を行った。山下博は半単純群の無限次元ユニタリ表現の随伴サイクルと等方表現、そしてWhittakerベクトルの間の関係について、とくに離散系列表現の場合に詳細な研究を行った。
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Research Products
(6 results)