2002 Fiscal Year Annual Research Report
非線型放物型偏微分方程式の解における空間的構造の自律的形成
Project/Area Number |
13440050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小薗 英雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00195728)
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
飯田 雅人 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (00242264)
長澤 壯之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
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Keywords | 反応拡散系 / 半線型楕円型偏微分方程式 / スパイク解 / 領域の境界の曲率 |
Research Abstract |
本研究は非線型拡散方程式の解が空間的構造を複雑化する過程を解明することを目的として行われている.研究代表者と分担者の研究内容は以下のとおりである. 研究代表者は,活性因子-抑制因子型の反応拡散系に対する定常問題を極めて細い領域において考察した.平面内の単純閉曲線をとりその管状近傍を考える.幅が活性因子の拡散係数の平方根よりも小さい管状近傍においては,閉曲線の曲率が最小になる点の近傍に集中する定常解があり,また,領域の幅が活性因子の拡散係数の平方根よりも大きいならば,閉曲線の曲率が最大になる点の近傍に集中する定常解が存在することがわかった. 柳田は,高い次元のユークリッド空間において,ある種の単独半線型拡散方程式では,もぐら叩きのように,任意の場所にある時期パターンが現れては消滅することを繰り返す解が存在すると云う驚くべき発見をした. 長澤は,閉曲面に対する曲げエネルギーの勾配流を構成した.これは表面積と囲む体積が一定と云う制約条件下での変分問題に対応するダイナミクスを考える問題である.安定な平衡閉曲面上での反応拡散系がどのようなパターンを形成するかを研究する準備として重要な一歩である. 西浦は,散逸系における遷移的ダイナミクスを研究し,とくに共重合ポリマーにおけるdouble gyroid構造を発見し,そのスケール則との関連を明らかにした.また粒子的パターンの散乱現象の解析を行った. 飯田は,数理生態学において競争相手となる種の居場所を避けようとして棲み分ける2種競争系のモデルとして有名なcross-diffusion systemについて考察した.これが実は線型拡散と単純な反応のみから成る反応並散系の特異極限と見なせることを,数学として正当化した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Nagasawa, I.Takagi: "Bifurcating critical points of bending energy under constraints related to the shane of red blood cells"Calculus of Variations. 16. 63-111 (2003)
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[Publications] P.Polacik, E.Yanagida: "Stable subharmonic solutions of reaction-diffusion equations on an arbitrary domain"Disc.Cont.Dyn.Systems.. 8. 209-218 (2002)
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[Publications] E.Yanagida: "Standing pulse solutions in reaction-diffusion systems with skew-gradient structure"J.Dyn.Diff.Eqs.. 4. 189-205 (2002)
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[Publications] T.Teramoto, Y.Nishiura: "Stable gyroid morphology in a gradient system with nonlocal effects"J.Phys.Soc.Japan. 71(7). 1611-1614 (2002)
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[Publications] H.J.Choe, H.Kozono: "Stokes problem for Lipshitz domain"Indiana Univ.Math.J.. 51. 1235-1260 (2002)
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[Publications] Fumihiko Nakano: "Absence of transport in Anderson localization"Reviews in Mathematical Physics. 14(4). 375-407 (2002)