2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13440074
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 靖志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40126199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 東京工業大学, 高エネルギー加速器研究機構, 助手 (50280508)
石野 宏和 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90323782)
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Keywords | Bファクトリー実験 / CP非保存 / 物質・反物質間の対称性の破れ / Belle実験 / 小林・益川機構 / 標準理論 / B中間子 / カビボ・小林・益川行列 |
Research Abstract |
Bファクトリー加速器KEKBは確実にルミノシティ記録を更新し,現在,最大ルミノシティでも,積分ルミノシティでも世界一を誇っている。Belle実験の積分ルミノシティも,実験開始当初の第一目標であった100fb^<-1>を超え,実験成果も次々と出ている。 この実験課題のφ_2測定に関しては,まずはペンギン汚染はあるもののより単純なB^0(B^0bar)→π^+π^-モードの解析に集中した。積分ルミノシティ78fb^<-1>のデータをあらゆる角度からチェックして得た結果は,論文1の結果を追認し,ほぼ確実に,そしてφ_1測定とは独立に,B中間子系でのCPの破れの存在を実証するものであった。すなわち,A=0.77±0.27(統計)±0.08(系統),S=-1.23±0.41(統計)+0.08/0.07(系統)という結果である(論文2)。ここで,A(S)は直接的(間接的)CPの破れを表すパラメータである。とくにSはペンギン汚染がなければS=sin2φ_2である。CP不変性が破れていない,すなわちA=S=0の可能性は99.93%の確率で排除された。今後は他の崩壊モード,たとえばB→ρπでの解析をスタートさせたい。論文3は既にこのモードの分岐比が測られたことを示す。また,論文4-6は,当グループのメンバーが中心となって開発した高効率のフレーバタギング法を用いての成果の例である。 一方,時間依存性の測定に本質的に重要な役割を果たすバーテックス検出器のアップグレード計画(SVD2)は2003年夏のインストールに向けて順調に準備が進んでいる。読み出しのVA1TAチップからのトリガーの試験の結果,レベル0トリガーが使える目処が立ったところである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Abe et al.: "Study of CP-Violation Asymmetries in B0→π^+π^-Decays"Phys.Rev.Lett.. 89. 071801 (2002)
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[Publications] K.Abe et al.: "Evidence for CP-Violation Asymmetries in B0→π^+π^-Decays and Constraints on the CKM angle nhi2"Phys.Rev.Lett to be published. (2003)
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[Publications] A.Gordon et al.: "Studies of B→ρπ Decays at Belle"Phys.Lett. B542. 183-192 (2002)
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[Publications] K.Abe et al.: "Improved Measurement of Mixing-Induced CP Violation in the neutral B Meson System"Phys.Rev.. D66. 071102(R) (2002)
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[Publications] Y.Zhang et al.: "Measurement of B0-B0bar mixing rate with B0(B0bar)→D^<*+>π^+ partial Reconstruction"Phys.Rev.D to be published. (2002)
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[Publications] N.C.Hastings et al.: "Studies of B0-B0bar Mixing Properties with Inclusive Dilepton Events"Phys.Rev.D to be published. (2003)