2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440074
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 靖志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40126199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 高エネルギー加速器研究機構, 助手 (50280508)
石野 宏和 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90323782)
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Keywords | CP非保存 / 物質・反物質間の対称性の破れ / 小林・益川機構 / Bファクトリー / 標準理論 / B中間子 / カビボ・小林・益川行列 / Belle実験 |
Research Abstract |
Bファクトリー加速器KEKBは念願のデザインルミノシティ10^<34>cm^<-2>s^<-1>を2003年5月に達成し、その後も順調に記録を塗り替え、現在も世界一のルミノシティを誇っている。Belle実験は、2003年夏にシリコンバーテックス検出器を無事アップグレードし、現在さらにデータを蓄積中である。 本研究課題であるφ2測定については、B^0(反B^0)中間子がπ^+π^-に崩壊するモードの統計を、一昨年夏の78fb^<-1>からほぼ2倍の140fb^<-1>に増やし、CP非対称パラメータであるA_<ππ>とS_<ππ>について、次の結果を得た。 A_<ππ>=+0.58±0.15(統計)±0.07(系統)、S_<ππ>=-1.00±0.21(統計)±0.07(系統) すなわち、J/ψK崩壊モードでのCP非保存の発見に続いてこの崩壊モードでもCP非保存を確認するとともに、A_<ππ>が有意に0から離れていることから、初めて直接的CPの破れを強く示唆する重要な結果を得た(3.5σ)。 φ_2の測定については、ペンギン汚染の除去には、さらなる統計が必要であるが、理論の予想値等を代入すると、他の結果と矛盾しない値が得られることから、標準理論の要めである小林・益川機構の正しさを支持する結果であると言えよう。 当グループでは、上記の解析を主体的に行うとともに、大量のモンテカルロデータを分担生成した他、コンティニュームをさらに効率よく抑制するさらに改善された方法を考案するなど、全体の解析にも貢献している。さらに、ハード面では、アップグレードされたバーテックス検出器において、初めてその信号をトリガーに組み込む作業、その性能向上等でも大きな成果を挙げている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Abe et al.: "Evidence for CP violating asymmetries B0 ---> pi+ pi- decays and constraints on the CKM angle phi (2)."Phys.Rev.. D68. 012001 (2003)
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[Publications] K.Abe et al.: "Evidence for B0 ---> pi0 pi0"Phys.Rev.Lett.. 91. 261801 (2003)
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[Publications] K.Abe et al.: "Measurement of time dependent CP violating asymmetries in B0 ---> phi K0(s), K+ K- K0(s), and eta-prime K0(s) decays."Phys.Rev.Lett.. 91. 261602 (2003)
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[Publications] J.Zhang et al.: "Observation of B+ ---> rho+ rho0."Phys.Rev.Lett.. 91. 221801 (2003)
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[Publications] 渡邊靖志: "新物理学シリーズ33 素粒子物理入門=基礎概念から最先端まで"培風館. 239 (2002)