2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440077
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 文雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80184224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90324368)
増田 公明 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (40173744)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
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Keywords | ダークマター / 重力レンズ / 太陽系外惑星 / MACHO / マイクロレンズ / 変光星 |
Research Abstract |
ニュージーランド・マウントジョン天文台の61cm反射望遠鏡、および大面積CCDカメラ・MOAcam2を利用して、大マゼラン雲および銀河中心方向のマイクロレンズ探索を実施した。リアルタイムの解析により、発見された事象は、インターネット上に公開し、世界中の研究機関に追尾観測を呼びかけた。本研究の期間中に出したアラートの数は、銀河中心方向に、2001年54イベント、2002年63イベント、2003年74イベントとなっている。マゼラン雲方向の事象は、まだ解析中であるが4例のイベント侯補が見つかっている。追尾観測からは、太陽系外惑星の候補OGLE-2003-235/MOA-2003-53が発見された。また、住による銀河中心方向の事象の解析から、我々の銀河の中心にバー構造があることが判明した。銀河中心方向の事象の詳細な光度曲線解析からは、6例のパララックス(視差)侯補が見つかり、距離が推測された。現在マゼラン雲方向の事象では、パララックスの効果が見つかっていないが、今後発見されれば、距離の決定が可能となる。 マイクロレンズ事象探索のために作成したデータベースは、変光星の研究にも利用された。野田による長周期変光星の解析から、ミラ型変光星の周期・光度関係が求められ、ミラ型変光星が距離指標として利用可能であることが判明した。ミラ型変光星は、一般に明るいので、より遠方まで距離の決定が可能となる。また、トランジット法による太陽系外惑星の探索も行われ、これまでに銀河中心方向に52個の侯補を発見している。 平成14年度に科学研究費補助金特別推進研究が認められ、マウントジョン天文台に1.8m望遠鏡が設置されることになった。本研究の課題は、新望遠鏡によるマイクロレンズ事象探索と、61cm望遠鏡による追尾観測に引き継がれる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Abe, F.他32名: "Probing the atmosphere of a solar-like star by galactic microlensing at High magnification"Astronomy & Astrophysics. 411. L493-L496 (2003)
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[Publications] Bayne, G.他17名: "The MOA catalogue of eclipsing binary stars in the Small Magellanic Cloud"Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 331. 609-614 (2002)
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[Publications] Bond, I.A., 他21名: "Improving the prospects for detecting extrasolar planets in Gravitational microlensing events in 2002"Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 331. L19-L23 (2002)
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[Publications] Bond, I.A., 他29名: "Study by MOA of extrasolar planets in gravitational Microlensing Events of high magnification"Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 333. 71-83 (2002)
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[Publications] Noda, S 他33名: "Study of variable stars in the MOA data base : long-period red variables in the Large Magellanic Cloud"Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 330. 137-152 (2002)
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[Publications] Sumi, T 他29名: "Microlensing Optical Depth toward the Galactic Bulge from Microlensing Observation in Astrophysics Group Observations during 2000 with Difference Image Analysis"The Astrophysical Journal. 591. 204-227 (2003)