2002 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高分解能レーザー光標的ビーム・プロファイル・モニターの開発
Project/Area Number |
13440078
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
笹尾 登 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10115850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 敬 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60163630)
東 保男 高エネルギー加速器研究機構, 工作センター, 助教授 (70208742)
浦川 順治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究センター, 助教授 (00160333)
野村 正 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10283582)
中家 剛 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50314175)
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Keywords | レーザーワイヤー / ファブルペロ共振器 / 低エミタンスビーム / コンプトン散乱 |
Research Abstract |
極低エミタンス電子ビームの生成・保存は第3世代放射光源(SOR)・自由電子レーザー(FEL)・超高エネルギー電子・陽電子線型加速器(JLC)等にとって必要不可欠の技術である。本研究の自的はこれらの電子ビームのエミタンス、特にKEK・ATFにおけるダンピング・リング内の電子ビームエミタンスを非破壊的・直接的に測定する高性能モニターの開発にある。本モニターでは、2枚の高反射率鏡を相対させ、この中に閉じ込められたガウスモード光を光標的として使用している(ファブリ・ペロ型光共振器)。またこの光標的と電子ビームのコンプトン散乱光を検出しビームプロファイルを測定する。本件研究の具体的成果は以下のとおりである。(1)光共振器用高反射率・低損失ミラーを開発し、約2000倍の光増幅率を達成した。これにより高速・高分解能ビーム・プロファイル・モニターの技術を確立した。(2)シングルバンチ運転モードにおける電子ビームのエミタンスの測定を行った。これにより水平および垂直方向ともに当初目標にしたエミタンスを実現していることを実証した。(3)マルチバンチ運転モードにおける電子ビームのエミタンスの測定を行った。これによりバンチ依存性は少ないことを実証した。(3)エミタンスの電流依存性を測定し、様々なイントラビーム散乱理論と比較した。現在、この研究により開発されたレーザーワイヤービームプロファイルモニターはATFで最も信頼性の高いモニターとしてビームダイナミクスの研究に本質的役割を果たしている。これらの成果により、レーザーワイヤーモニターの技術を確立したといえる。なお成果の出版は現在2編であるが、今後3編を予定している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Sakai et al.: "Measurement of a small vertical emittance with a laser wire beam profile monitor"Physical Review Special Topics Accelerators and Beams. 5. 122801 (2002)
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[Publications] H.Sakai et al.: "Performance studies of a laser wire beam profile monitor"Jpn. J. Appl. Phys.. 41. 6398 (2002)