2003 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙における大規模運動の観測をめざしたマイクロカロリメータの開発
Project/Area Number |
13440079
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石崎 欣尚 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10285091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
満田 和久 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (80183961)
山崎 典子 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (20254146)
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70183027)
石田 学 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (20249931)
藤本 龍一 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (20280555)
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Keywords | X線 / マイクロカロリメータ / 超伝導遷移端検出器 |
Research Abstract |
昨年度までに、単一ピクセルのTES(超伝導遷移端検出器)型カロリメータを用いて世界レベルの優れたエネルギー分解能達成できたので、今年度はさらに多素子化に向けてマッシュルーム形状の吸収体をつけた素子について性能評価を行った。その結果、精密な形状の吸収体形成に成功し、カロリメータとしての性能は吸収体の材質などに大きく影響を受けることがわかった。これらの結果を7月にイタリアで行われた第10回低温検出器国際学会(LTD-10)で発表を行い、論文として出版した。またTES感度の磁場依存性を調べることで、カロリメータ性能が超伝導臨界電流の大きさで制限されることを明らかにし、3月にフロリダで開催されたTES国際Workshopで発表を行った。 カロリメータを冷却するための断熱消磁冷凍機(ADR)の開発も行っており、共同研究を行っている理化学研究所宇宙放射線研究室の三原によって設計・製作されたADRを整備・改良することにより、100mK以下で8μK程度の優れた精度で温度コントロールできるシステムを構築し、X線発生装置と組み合わせて動作させることに成功した。 2005年度打ち上げ予定のX線天文衛星Astro-E2に搭載されるカロリメータ検出器XRSのNASAゴダード研究所での地上較正実験にも参加し、期待通りの優れたエネルギー分解能を発揮することを確認、ピクセルごとの性能の違いやエネルギー依存性などを調べた。これらのデータ解析用のコンピュータおよび、TESの製膜用にスパッタターゲット(チタンと金の2種類)を購入した。 Chandra衛星の高分散回折格子を使った観測により、X線連星GX301-2の鉄輝線から初めてコンプトンショルダを分離し、投稿論文としてまとめた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Ishisaki, 他30名: "Performance analyses of TES microcalorimeters with mushroom shaped x-ray absorbers made of Sn or Bi"Nuclear Instr. and Methods in Phyics Research, A. 520/1-3. 452-455 (2004)
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[Publications] U.Morita, Y.Ishisaki 他7名: "Analyses on the Operating Point Dependence of the Energy Resolution with a Ti/Au TES Microcalorimeter"Nuclear Instr. and Methods in Phyics Research, A. 520/1-3. (2004)
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[Publications] Y.Takei, K.Tanaka, R.Fujimoto Y.Ishisaki, 他16名: "Performance of a bridge-type TES microcalorimeter, excess noise characteristics and dependence of sensitivity on current"Nuclear Instr. and Methods in Phyics Research, A. (in press). (2004)
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[Publications] H.Kudo, 他28名: "High sensitive x-ray microcalorimeter using Bi-Au microabsorber for imaging applications"Jpn.J.Appl.Phys. 43,No.3. 1190-1195 (2004)
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[Publications] S.Watanabe, M.Sako, M.Ishida, Y.Ishisaki, 他10名: "Detection of a Fully Resolved Compton Shoulder of the Iron Kα Line in the Chandra X-Ray Spectrum of GX301-2"Astrophysical Journal. 597. L37-L40 (2003)
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[Publications] T.Miyaji, Y.Ishisaki, Y.Ueda, Y.Ogasaka, H.Awaki, K.Hayashida: "ASCA Observation of Unusually X-Ray-Hard Radio Quiet QSO Kaz102"Publ.Astron.Soc.Japan. 55,No.2. L11-L15 (2003)