2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440080
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
長谷部 信行 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (10127904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 宏之 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (20308258)
宮地 孝 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助教授 (20013401)
鷹野 正利 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助教授 (00257198)
柴田 徹 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (70082831)
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Keywords | 宇宙線 / 超鉄核 / 同位体弁別 / 宇宙線の起源 / 元素合成 / 粒子加速機構 / 粒子伝播機構 / 大面積シリコン検出器 |
Research Abstract |
Heavy Nuclei eXplorer (HNX)は、NASAの高い評価を受けたこと、米国宇宙線コミュニティーの支持もあり、米国との共同研究として、ISSに再び提案することとなった。しかし、スケジュールに約2年遅を生じた。その間、以下に述べる3つの事を実施することとした。 (1)大面積シリコン検出器の開発 宇宙線中の超鉄核成分を測定するには検出面積と長時間観測が要求される。個々の検出器のサイズも大きくすることが、いろいろな点で有利となる。そこで、浜松フォトニクスKKと開発を進め、重イオンを利用してその性能を求めることができた。その成果はNuclear Instrument & Methodに論文として投稿した。 (2)TIGERの気球観測による鉄核粒子のデータ解析 HNXの気球版とも言えるTlGER観測のデータを解析することになった。これまでに観測されて宇宙線鉄核イベントによる大気効果について詳細な解析を試みる。2003年2月から開始した。 (3)固体飛跡検出器CR-39による鉄同位体の弁別 HNX計画では超鉄核の元素分布を高精度で捉えることであるが、同位体もこれまで行われてない。そこで原子番号Z≦40(50)の同位体の質量弁別の基礎実験を開始した。この結果は2003.7宇宙線国際会議で報告する。 (4)「つばさ」に搭載した環境計測装置による放射線帯重粒子群の空間分布及び時間変化 太陽宇宙線の研究において、太陽表面で生起する身近な宇宙現象を取り扱い、更に太陽と地球磁気圏の結合系を念頭に入れ、「つばさ」衛星に搭載した粒子計測器で観測した高エネルギー粒子イベントの解析を進めている。その結果は、2003.7宇宙線国際会議で報告する。
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