2001 Fiscal Year Annual Research Report
メタン及び二酸化炭素ハイドレート単結晶の弾性的性質
Project/Area Number |
13440092
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清水 宏晏 岐阜大学, 工学部, 教授 (80023258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 徹二 岐阜大学, 工学部, 助手 (30293541)
佐々木 重雄 岐阜大学, 工学部, 助教授 (30196159)
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Keywords | メタンハイドレート / 二酸化炭素ハイドレート / ダイヤモンド・アンビル・セル / 高圧ブリルアン散乱 / 高圧ラマン散乱 / 水素結合 / 弾性的性質 |
Research Abstract |
地球温暖化の主たる原因である二酸化炭素(CO_2)と水(H_2O)分子で形成されたハイドレート(水和物)として深海底へのCO_2の封じ込め(固定化)、そしてメタン(CH_4)と水分子で構成される氷状のメタンハイドレートのエネルギー源としての利用は、地球環境保全と新エネルギー資源確保のための世界的な研究対象となっている。 本研究課題では、水素結合により形成され、カゴ状フレームを構成する多数のホスト分子H_2Oとその中に入るゲスト分子CH_4及びCO_2により作られるCH_4及びCO_2ハイドレートの弾性的性質(音速、弾性定数、圧縮率、屈折率、密度)決定のために、それらの単結晶を高圧ダイヤモンド・アンビル・セル(DAC)中で目視観察により成長させることに,世界で初めて成功した。そして,そのラマン散乱の測定結果を圧力誘起の相転移の発見と関連づけて明らかにした。 さらに,その単結晶を用いて,本研究室が開発した独自の高圧ブリルアン散乱法により,メタンハイドレートの音速と弾性定数の決定に成功した。これは,今後のガスハイドレート開発の実用化に貴重なデータを提供するものと期待される。 もう1年をかけ,本研究課題の解明と完成に向け,積極的な研究推進を続ける。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Shimizu: "In Situ Observations of High-Pressure Phase Transformations in a Synthetic Methane Hydrate"Journal of Physical Chemistry. 106・1. 30-33 (2002)
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[Publications] 清水宏晏: "ガスハイドレートの高圧物性"高圧力の科学と技術. 12・1. 3-9 (2002)
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[Publications] 佐々木重雄: "高圧ブリュアン散乱によるメタンハイドレートの弾性的性質"高圧力の科学と技術. 12・1. 16-21 (2002)
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[Publications] S.Sasaki: "High-Pressure Brillouin Study on Methane Hydrate"Journal of Phys. Condenced Matter. (in press). (2002)