日韓露による日本海の海陸境界域の地殻構造共同研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13440129
• Research Institution: Chiba University
• Principal Investigator: 伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 服部 克巳 千葉大学, 海洋バイオシステム研究センター, 助教授 (60244513) ; 佐藤 利典 千葉大学, 理学部, 助教授 (70222015) ; 中西 正男 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80222165) ; 徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10107451)
• Keywords: 日本海 / 日本海盆 / 対馬海盆 / 地磁気異常縞模様 / 海洋性地殻 / 大陸性地殻

Research Abstract

日本海に存在する3つの海盆、日本海盆、大和海盆そして対馬海盆のうち、日本海盆東部には地磁気異常縞模様が存在し、地震探査の結果も海洋地殻が確認されている。しかし他の海盆には明瞭な地磁気異常縞模様が無く、地殻構造も海洋性と大陸性の両面を持つ構造となっている。日本海は海洋性、大陸性そしてそのどちらでもない地殻構造が混在している海洋といえる。本研究では、日本海で、海と陸(海洋性と大陸性)の地殻構造の境界域を特に調査し、海陸遷移地域の構造から、海盆の地殻構造が、海洋性から大陸性への層厚変化か、大陸型の伸張薄化かを区別することを目的としている。これは日本海形成史への重要な情報となる。この研究は日本海を取り巻く、日本、韓国そしてロシアの共同研究とならざるを得ない。本年度平成13年度は、ロシアEEZ(排他的経済水域)内の日本海盆中央部海域で、ロシア科学アカデミー太平洋海洋研究所の調査船Gagarinsky号を用船し、地磁気、重力、反射法地震の探査を行った。この海域は日本海盆の東部は海洋性、西部は大陸性の地殻構造があって、その境界域となっている所である。この調査は平成13年10月に実施された。観測データは現在解析中である。この調査によって、日本海盆のロシアEEZ内の地磁気、重力、反射地震の3マイル間隔側線調査は完了したことになる。さらに対馬海盆の海陸境界域の構造探査を平成14年3月(本年度末)に同じくGagarinsky号で行うために、韓国政府に調査許可申請を行った。しかし許可は5月にづれこむことが判明し、この調査は平成14年の5月実行の予定となった。また東京大学海洋研究所の淡青丸での対馬海盆調査が共同利用申請で採択され、平成14年11月に3国共同調査が実行されることになった。

Research Products

• [Publications] 佐藤 壮, 篠原 雅尚, 末広 潔, B.Y.Karp, 伊勢崎 修弘: "エアガン海底地震計探査による日本海北大和トラフのP波速度構造"地震. 2. 337-355 (2001)