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2003 Fiscal Year Annual Research Report

三重県志摩半島沿岸湿地の津波堆積物から東海地震津波の来襲履歴と発生間隔の解明

Research Project

Project/Area Number 13440150
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

吉川 周作  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30047394)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三田村 宗樹  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00183632)
前島 渉  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20173700)
兵頭 政幸  神戸大学, 内海域機能教育研究センター, 教授 (60183919)
Keywords志摩半島 / 東海地震 / 津波堆積物 / 古地磁気 / 微化石 / C-14年代測定
Research Abstract

三重県志摩半島の鳥羽市相差町,南勢町,大王町,南島町,志摩町,さらに尾鷲市須賀利町に分布する各沿岸湿地において,数mの連続柱状試料を数本採取し,各柱状試料について肉眼での岩相記載や剥ぎ取り試料の実体顕微鏡岩相観察を行った.このうち,相差では有機質泥からなる湿地堆積物中に多くのイベント砂層を見出した.この相差で発見した各イベント堆積物の分布・特徴を詳細に解析するため,合計9本の柱状堆積物試料を採取するとともに,岩相記載のほかに,古地磁気・帯磁率測定,AMS^<14>C年代測定,珪藻・有孔虫・貝形虫の微化石分析を行った.主に岩相観察、有孔虫・貝形虫分析によって,相差の湿地堆積物に挟まれる12枚の砂層(OS-1【triple bond】SO-12と呼ぶ)は,それぞれ級化構造など津波堆積物の特徴を有し,比較的広域によく連続することから,津波によって海から突発的に運搬されたイベント堆積物である可能性を指摘した.そして,このうち5枚の砂層は,比較的深い中部浅海帯の海底に生息する底生有孔虫を産出することを明らかにした.また、珪藻分析および^<14>C年代測定によって,7千年前までは内湾,7千〜3千年前は淡水湿地,3千〜千年前は海水の影響を強く受けた湿地,千年前以降は淡水湿地と堆積環境が変化したこと,12枚のイベント砂層は,7千年前以降の湿地堆積物に300〜500年周期で挟まれることを示した.以上の結果,鳥羽市相差では、東海・東南海地震によって来襲した津波は300〜500年周期で津波堆積物を残したものと判断した.
この他に,南島町と尾鷲市須賀利町の沿岸湿地では,津波の可能性のある数層のイベント堆積物と火山灰層を見出した.この火山灰は相差堆積物中にも挟まれることから,津波堆積物の広域対比に有効と考えられる.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 吉川周作, 岡橋久世, 三田村宗樹, 廣瀬孝太郎, 内山美恵子: "三重県鳥羽市相差の完新世イベント層序"環境地質シンポジウム講演論文集. 13. 377-382 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2021-09-24  

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