2004 Fiscal Year Annual Research Report
南極から見たゴンドワナ形成史:SHRIMP年代学からのアプローチ
Project/Area Number |
13440151
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Research Institution | NATIONAL INSTIUTE OF POLAR R PARCH |
Principal Investigator |
白石 和行 国立極地研究所, 研究教育系, 教授 (90132711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本吉 洋一 国立極地研究所, 研究教育系, 教授 (90211606)
三澤 啓司 国立極地研究所, 南極隕石センター, 助教授 (70212230)
大和田 正明 山口大学, 理学部, 助教授 (50213905)
小山内 康人 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80183771)
外田 智千 国立極地研究所, 研究教育系, 助手 (60370095)
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Keywords | 東南極 / ゴンドワナ / SHRIMP / ジルコン / 年代測定 / 地球年代学的標準試料 / 大陸地殻 / U-Pb |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、ロディニアからゴンドワナへの形成テクトニクスを変成岩地質学とSHRIMPを用いた精密な年代学の成果を組み合わせて、解き明かそうというものである。最終計画年度であるため、できる限り多くのゴンドワナ地域の年代測定データを集積することに努めた。 野外調査の成果として、1)スリランカの中央部高地に分布するHighland岩体において、"超高温"変成岩類、マーブルと関連する変成岩類、局所的にチャーノッカイト化した石英長石質岩石、また東部〜南部沿岸地域に分布するVijayan岩体の石英長石質片麻岩類の分布・産状記載と広域的・系統的なSHRIMP分析用試料採取および標準試料物質候補の調査をおこなった。2)南極観測隊に参加して、昨年度の研究で新たな問題提起のあった東南極レイナー岩体と周囲のリュツォ・ホルム、ナピア岩体の関係を分布・産状関係を詳細に調査した。 SHRIMPを用いたジルコンU-Pb年代測定は以下の地域で成果があった。1)南極ナピア岩体リーセルラルセン山地域のトーナル岩質超高温変成岩。2)ナピア岩体リーセルラルセン山地域に産する片麻岩およびその中に産する超高温リューコゾーム。3)ナピア岩体バント島に産する含大隅石片麻岩と石英長石質片麻岩。4)南アフリカのナタール帯に南北に点在するA-type花崗岩。5)南極ドロンニングモードランドのシルマッハヒルズの変成岩類。6)スコットランドのサウスハリス地域に産する超高温変成岩類。7)ベトナムのコンツム地塊に産する(超)高圧-高温変成岩類。8)南極宗谷海岸に分布するリュツォ・ホルム岩体の年代再検討。 国立極地研究所のSHRIMP運用の全体に関わる作業として、機器の整備保守や操作性の向上に努力した。またゴンドワナ国際シンポジウム、SHRIMP国際ワークショップなどで発表した。その他、微量元素の測定システムを完成させ、また年代測定のための重液を用いた鉱物分離システムを改良し運用を開始した。
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Research Products
(13 results)