2003 Fiscal Year Annual Research Report
一次元金属錯体を主鎖とする自己組織性分子ワイヤーの開発と機能
Project/Area Number |
13440210
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
君塚 信夫 九州大学, 工学研究院, 教授 (90186304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 全章 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10363384)
黒岩 敬太 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70336006)
松浦 和則 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60283389)
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Keywords | ナノ金属錯体 / 電荷移動吸収 / サーモクロミズム / 自己組織化 / ゾルゲル転移 / スピン転移 / ハニカム構造 / 電子構造エンジニアリング |
Research Abstract |
本研究ではナノ〜メゾスコピック領域における分子組織化学と錯体化学の融合をはかり,自己組織系を有するナノ共役電子系を創成することを目標とした。このために,これまで固体物性科学の研究対象であった擬一次元ハロゲン架橋白金混合原子価錯体に着目し、この一次元構造を溶液中に可溶化するための新しい方法論を開拓した。一次元錯体を脂質でパッケージングすることにより.有機溶媒に可溶化できるばかりでなく、脂質の分子構造に依存したCT吸収が得られた。このことは,脂質の分子充填状態に依存して一次元錯体の電子状態が変化することを示している(Supramolecular band gap engineering)。また、この金属錯体を用いて,高湿度条件下で溶液よりキャストすることによって、立体ハニカム構造を有する表面パターンを自己組織的に得ることができた。このように、一次元錯体を可溶化させる本技術は、特異な表面ナノ集積構造を設計・構築する上においても決定的な役割を演じる。 また、脂溶性一次元錯体のデザインを.スピン転移特性を示すFe(II)トリアゾール錯体に展開し、さらに脂溶性Co(II)トリアゾール錯体を開発した。これらは一次元錯体鎖を主鎖とするナノファイバー構造を形成し、有機溶媒をゲル化した。特に、後者は有機媒体中で加熱によりゲル状ネットワーク形成を示す初めての例である。 以上のように超分子ナノ構造の形成と連動して新しい電子状態が生まれるシステムを開発すれば、分子構造(アナログ情報)→超分子ナノ構造(アナログ情報)→構造に特有の電子・スピン状態(デジタル情報)という情報変換系を構築することが可能である。このように,分子のセルフアセンブリと分子情報の変換を結びつけることによって、新しい分子情報変換技術や機能性分子組織材料への展開が可能になろう。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] K.Matsuura, N.Kimizuka et al.: "Nucleo-Nanocages : Designed Ternary Oligodeoxyribonucleotides Spontaneously Form Nanosized DNA Cages"Chem.Commun.. 2003・3. 376-377 (2003)
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[Publications] N.Kimizuka et al.: "Supramolecular Assemblies Containing of Naphthalene-Containing Anionic Amphiphiles and One-Dimensional Halogen-Bridged Platinum Complexes"Advanced Macromolecular and Supramolecular Materials and Processes. 109-114 (2003)
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[Publications] K.Matsuura, et al.: "Lectin-Mediated Supramolecular Junctions of Galactose-Derivatized Single-Walled Carbon Nanotubes"Chem.Lett.. 32・3. 212-213 (2003)
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[Publications] T.Yonezawa, N.Kimizuka et al.: "Formation of an Isolates Spherical Three-Dimensional Nanoparticle Assembly as Stable Submicrometer-Sized Units an Inorganic Wrapping Technique"Adv.Mater.. 15・6. 499-503 (2003)
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[Publications] T.Nakashima, N.Kimizuka et al.: "Interfacial Synthesis of Hollow TiO_2 Microspheres in Ionic Liquids"J.Amer.Chem.Soc.. 125・21. 6386-6387 (2003)
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[Publications] N.Kimizuka: "Self-Assembly in Mesoscopic Dimension and Artificial Supramolecular Membranes"Current Opinion in Chemical Biology. 7・6. 702-709 (2003)
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[Publications] 松浦和則他: "DNAナノケージ"高分子. 52・3. 141 (2003)
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[Publications] 君塚信夫: "有頭-無機ハイブリッドの自己組織化-バイオミネラリゼーションから自己組織性を有するナノワイヤーまで"現代化学. 385. 24-30 (2003)
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[Publications] 君塚信夫: "自己組織性を有するナノ金属錯体の開発とその溶液化学"集積型金属錯体の科学. 273 (2003)