2001 Fiscal Year Annual Research Report
マルチフィーダー式パウダージェット加工法の開発と除去・付着加工のメカニズム変化
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13450051
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90170092)
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Keywords | アブレイシブジェット加工 / 微粒子 / パウダージェット / 付着加工 / 材料除去 / マルチフィーダー / 成膜 / 傾斜組成 |
Research Abstract |
マイクロマシンなどの微小電気・機械システムに必要なサブミリサイズ(0.01-1mm程度)のマイクロセンサやマイクロアクチュエータの開発研究が注目されている。一般にこれらの加工は、バルク材から削り出す方法と分子やイオン、超微粒子等を材料表面に衝突させ付着堆積させる方法に大別される。サブミリサイズの部品を対象とした場合、前者の除去加工では加工対象が微小あるいは極薄であるため加工力により破損したり、ハンドリング中に破損してしまうなど問題も多い。一方、後者の付着加工の場合は、成膜速度が遅いために実用的ではない。そこで、0.1〜数μmの微粒子を搬送ガスで加速し、真空環境下で基板に高速で衝突堆積させて厚膜を形成するパウダージェット加工について検討する。このプロセスは成膜速度が大きく、サブミリサイズの機能構造体を作製するには実用レベルにあるが、微粒子を搬送ガスに混合する機構が不十分であるため、構造体の寸法生成に直接関与する成膜速度やその密度に関与する混合比率が均一でないという問題がある。本研究の第1の目的は、パウダージェット加工における成膜速度、成膜密度の均一化のためのマルチフィーダーを有する真空中パウダージェット加工装置を開発することである。本年度は、真空中で微粒子を定量かつ間欠噴射することのできる真空中シングルフィーダーシステムを製作した。そしてそれを用いて、単一組成の膜形成実験を試みた。粒径の異なるアルミナ粒子をガラス基板に噴射衝突させ、そのときの加工現象の変化について調べた結果、粒径が約5ミクロン以下になると材料除去から付着現象に遷移することがわかった。来年度は、マルチフィーダーシステムとするとともに、除去作用から付着作用へ変化する砥粒径、噴射条件、噴射速度、加工メカニズムの変化について詳細に検討するとともに、付着強度について測定する予定である。
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[Publications] 厨川常元, 成田歩, 庄司克雄: "パウダージェットによる除去・付着加工のメカニズム変化"日本機械学会2002年度部門講演会講演論文集. 発表予定. (2002)
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[Publications] 成田歩, 厨川常元, 庄司克雄: "真空中におけるマルチフィーダー式パウダージェット加工装置の開発"2002年砥粒加工学会学術講演会講演論文集. 発表予定. (2002)