2003 Fiscal Year Annual Research Report
風車回転翼周囲の3次元流れを考慮した次世代型風車翼の設計手法の開発
Project/Area Number |
13450073
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
清水 幸丸 三重大学, 工学部, 教授 (20023202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 泰成 三重大学, 工学部, 助手 (60262987)
前田 太佳夫 三重大学, 工学部, 助教授 (80238865)
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Keywords | 風車 / 翼型 / 風車専用厚翼 / 回転翼周囲流れ / 速度分布 / 風車翼 / 3次元流れ / 風車後流 |
Research Abstract |
本研究の目的は回転状態における風車翼周りの流速分布を詳細に測定し、回転状態にある風車翼周りの流れ場を明らかにすると共に、各断面圧力分布を測定し局所的な流れを把握することで翼周りに起こる現象をさらに解析することである。 従来、翼周りの流れ場解析には表面タフト法、油膜法、煙による可視化など、定性的な手法により論じられてきたが、それらの方法では翼の通過に伴う時系列的な変化を考察することが困難であったため、本研究ではLDVを用いた測定方法を採用した。この方法により定性的、定量的考察を実験データより行なうことができる。また、多点圧力測定装置を風車ボス内に設置し翼面に圧力孔を配置することで回転中の翼面圧力分布を測定した。 はじめに供試翼の性能曲線より求めた最高効率時、失速時、過回転時の3状態について翼周りの速度分布をLDVにより測定し、ベクトル合成により可視化をおこない、さらに翼近傍の測定点に注目することで半径方向流れについても考察をおこなった。 次に、4つの異なる半径位置において圧力孔を配置し、各測定断面について静止状態と回転状態で発生する圧力分布を測定し比較することで、回転翼特有の流れの変化を捉え考察をおこなった。また、LDVデータと組み合わすことで測定断面に流入する流れの迎え角についても考察をおこなった。 以下に本研究により得られた主な結果を示す。 (1)LDVによる可視化により翼の最高効率時、失速時、過回転時の3状態について、翼周りの流れ場を動的に把握し、特徴を明らかにした。 (2)翼近傍の半径方向流れ(斜流現象)の時系列的変化を捉えることができた。 (3)異なる半径位置での翼面圧力分布を静止状態と回転状態で測定、比較することにより、回転状態では翼根側負圧面で圧力係数の大幅な減少が確認できたが、現象の解明には更なる解析が必要となる。
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Research Products
(1 results)