2003 Fiscal Year Annual Research Report
電気浸透力と強磁性コロイド粒子の自己組織化を利用したマイクロ流体素子の開発
Project/Area Number |
13450089
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
前川 透 東洋大学, 工学部, 教授 (40165634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 善一 東洋大学, 工学部, 教授 (50273032)
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Keywords | マイクロバイオシス / マイクロチャネル / 磁性粒子 / ナノ / マイクロ粒子 / 自己組織化 / クラスター / レーザー加工 / 流体混合 |
Research Abstract |
1.強磁性ナノ粒子が形成するクラスター構造の統計力学解析を行った。その結果、系の温度、双極子-双極子相互作用エネルギ、クラスター構成粒子数とクラスター構造の関係を明らかにした。ナノ領域ではゆらぎが本質的となり、様々な構造が形成される。まさに、構造形成が確率的となる。 2.常磁性マイクロ粒子が形成するクラスター構造の統計力学解析を行った。その結果、系の温度、外部磁場強度、系のサイズとクラスター構造との関係を明らかにした。制御変数の値に敏感に依存して、様々な構造が確率的に形成される。 3.交流磁場中の強磁性ナノ粒子の凝集過程について解析した。磁場周波数が増加するに従い、クラスター径が大きくなることがわかった。クラスターの内部ではBCT構造が形成され、また、磁気ドメインも形成され、それぞれの磁気ドメイン内では磁気モーメントが同じ方向に回転することがわかった。 4.回転磁場中の強磁性/常磁性粒子の動力学を解析し、回転磁場強度・周波数とクラスター構造、動力学の関係を明らかにした。また、回転磁場を利用した磁性クラスターのマニピュレーション法を開発した。この方法により、磁性原子内包フーラレンやナノチューブのマニピュレーションが可能になると考えられる。また、磁性流体中の非磁性粒子(磁気ホール)もマニピュレートすることができる。磁性粒子表面には、アミノ基、カルボキシル基等が修飾できるので、生体分子・細胞等がマニピュレートできるようになると考えられる。 5.レーザー微細加工により、様々な形状を有するマイクロチャネルが作製できるようになった。特に、3次元流路の形成が比較的簡単にできるようになった。本技術は医療分析用マイクロバイオシステム構築のために利用利用できる者である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Ukai, T.Maekawa: "Patterns Formed by Paramagnetic Particles in a Horizontal Layer of a Magnetorheological Fluid Subjected to a dc Magnetic Field"Phys.Rev.E. 69(at press). (2004)
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[Publications] H.Morimoto, T.Maekawa, Y.Matsumoto: "Statistical Analysis of Two-Dimensional Cluster Structures Composed of Ferromagnetic Particles Based on a Flexible Chain Model"Phys.Rev.E. 68. 061505.1-061505.5 (2003)
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[Publications] 吉田善一, 高橋聡: "レーザーマイクロ加工とマイクロデバイス:樹脂アブレーションを用いたマイクロ流体デバイスの開発"レーザー協会誌. 29. 29-38 (2004)
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[Publications] Y.Yoshida: "3D Micro-channels in Laminated Resins by UV Laser Ablation"Proc.SPIE. 5063. 189-192 (2003)
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[Publications] S.Takahashi, Y.Suzuki, Y.Yoshida: "Fabrication of Micro-channels by UV Laser Ablation"Proc.SPIE. 4830. 173-176 (2003)