2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13450154
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷本 正幸 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30109293)
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Keywords | フラクタル / 相関性 / コラージュ定理 / 誤り耐性 / 画像符号化 / モバイル |
Research Abstract |
研究実施計画に従って研究を遂行し,これまでに以下の結果を得た. 1.平成13年度に引き続き,符号側でレンジブロックの面積を2倍に拡張することによって復号側で2枚の再生画像を得,誤り検出および誤り修正を行うメカニズムを核とした誤り耐性の高いフラクタル画像符号化について,更なる最適化,理論による裏付けの検証を行った. 2.提案手法においてその拡張レンジブロックの最適な形状を調べるため,そのそれぞれの拡張レンジブロックの形状に対して最適とされたドメインブロックとの画素値の平均二乗誤差を測定した.この実験によりレンジブロックを拡張した際のフラクタル理論を適用するのに最も適した形状を知ることが出来た.またそれが正しいことを符号化・復号化のシミュレーション実験によるSN比の比較からも確認した. 3.復号側での誤り検出に過程のメカニズムについても考察を加え,閾値処理によって誤り検出を行う場合に,必ずしもその判断が正しくない場合があることを突き止め,それが再生画像の誤り修復効果を減少させ,再生画像の画質劣化を招いていることを確認した. 4.3.のような誤り修復のロスをなくすために,予め符号器に誤りの誤検出が起こらないドメインブロックを検索し直すような前処理を加えることにより,復号側で誤りの誤検出が起こらないように改良した. 5.4.のアルゴリズムに基づく符号器,復号器によって,従来の誤り検出率を減少させること無く誤り誤検出をほぼなくすことに成功した.これはフラクタル画像符号化においてはドメインブロックの最適解が必ずしも唯一絶対でないことと関連している. 6.以上の結果,誤りの発生する環境において,提案法は従来法比べ最高数db程度の画質改善効果があることが確認された.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 世宮大輔, 藤井俊彰, 谷本正幸: "誤り分散抑制を用いたフラクタル画像符号化の検討"平成14年度第1回電気学会若手セミナー. 1-5 (2002)
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[Publications] 世宮大輔, 藤井俊彰, 谷本正幸: "フラクタル画像符号化におけるレンジブロック拡張に関する検討"平成14年度電気関係学会東海支部連合大会. 227 (2002)
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[Publications] 世宮大輔, 藤井俊彰, 谷本正幸: "拡張ブロックを用いた誤りに強いフラクタル画像符号化"2002画像符号化シンポジウム. 45-46 (2002)
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[Publications] 世宮大輔, 藤井俊彰, 谷本正幸: "拡張ブロックを用いた誤りに強いフラクタル画像符号化"電子情報通信学会技術研究報告 IE2002. 19-24 (2002)
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[Publications] Daisuke Semiya, Toshiaki Fujii, Masayuki Tanimoto: "Error Resilience by Using Extended Range Blocks in Fractal Image Coding"International WorkShop on Advanced Image Technology 2003. 153-158 (2003)
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[Publications] Daisuke Semiya, Toshiaki Fujii, Masayuki Tanimoto: "Error Resilience by Using Extended Range Blocks in Fractal Image Coding"Pidture Coding Simpisium 2003. (予定). (2003)