2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13450168
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
篠田 裕之 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (40226147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越田 信義 東京農工大学, 工学部, 教授 (50143631)
安藤 繁 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (70134468)
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Keywords | 触覚センサ / ロボット / 触覚ディスプレイ / 触感インターフェース / 無線触覚素子 / 人工皮膚 / テレメトリ / ポーラスシリコン |
Research Abstract |
本課題では、触覚素子への膨大な配線を排除するために、光を利用して触覚信号を無線送信する触覚チップを提案し、柔らかい弾性体に触覚素子が分散する触覚デバイスを目指して開発が進められた。以下のような研究成果が得られたと同時に、本研究を契機として2次元の信号伝送という新しい技術分野が着想された。 1.触覚素子のベースとなるVSLIチップに柔軟体を付加し、VSLIチップ上の光検出部に届く光量から素子に加わる応力6成分を検出するセンシングの原理を提案した。対称性を利用し、8箇所の光検出部の出力から垂直応力3成分、せん断応力3成分を独立に計測する。この柔軟体を光造形法によって試作し、変形時の受光量変化を計測することで本計測原理を実験的に確認した。 2.各素子で検出された受光量変化は触覚素子の点滅によって送信される。CMOS0.35μmルールにおいて自動ID割付機能を含む信号伝送用処理回路を1mm×1.4mmの面積内に作製し、それを10MHzで動作可能であることを確認した。 3.本研究において、実際に無線触覚素子を設計し要素技術を完成する過程で、多数の無線素子から触覚情報として十分な高速性をもって信号を伝達するための必要電力が考察された。その結果、実用的なセンサとしては無視できない電力消費が不可避であることが理論的にも明らかになった。この問題の解決として、個別配線は存在しないながらも電磁場は2次元面内に局在し、その電磁エネルギーの連鎖伝達によって信号を伝達する「2次元通信」という新しい技術分野の着想が生まれ、本研究課題で完成した要素技術によってそれが実現可能であることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mitsuhiro Hakozaki: "Digital Tactile Sensing Elements Communicating through Conductive Skin Layers"Proc. 2002 IEEE Int. Conf. on Robotics & Automation. 3813-3817 (2002)
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[Publications] Naoya Asamura: "Intensifying Thermally Induced Ultrasound Emission"Proc. IEEJ 19th Sensor Symposium. 477-482 (2002)
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[Publications] Kouichi Yamada: "Wire-Free Tactile Sensing Element Based on Optical Connection"Proc. IEEJ 19th Sensor Symposium. 433-436 (2002)
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[Publications] Kouichi Yamada: "A Sensor Skin using Wire-Free Tactile Sensing Elements Based on Optical Connection"Proc. SICE 2002. 319-322 (2002)
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[Publications] Yashiharu Tojo: "A Study on Tactile Resolution of Human Skin"Proc. SICE 2002. 3137-3139 (2002)
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[Publications] Hiroyuki Shinoda: "Two-Dimensional Signal Transmission Technology for Robotics"Proc. 2003 IEEE Int. Conf. on Robotics & Automation. (5月に掲載予定). (2003)