2001 Fiscal Year Annual Research Report
道路橋健全度評価のための超高精度構造同定理論と実験的検証に関する研究
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13450189
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡林 隆敏 長崎大学, 工学部, 教授 (90039686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 千尋 長崎大学, 生産科学研究科, 助教授 (60230124)
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Keywords | 道路橋 / 維持管理 / 健全度評価 / ヘルスモニタリング / 構造同定 / 構造振動 / 振動数推定 |
Research Abstract |
本研究の目的は構造物維持管理のための構造物健全度評価システムを構成し、実験的にその有効性を評価することにある。平成13年度の研究の目標は、構造物の常時微動から構造物の微細な振動の変化を検出する超高精度構造同定エンジンを開発し、その有効性を評価することにあった。 本年度の研究では、次の4点を行った。(1)超高精度構造同定エンジンの開発、(2)コンピュータシミュレーションによる構造同定エンジンの有効性の確認、(3)超高精度構造同定エンジンを組み込んだ構造物健全度評価システムの構成、(4)現場実験による超高精度構造同定システム有効性の確認である。 (1)超高精度構造同定エンジンの開発では、ARMAモデルから構造系の可観測標準形のから,構造物の振動特性(振動数、減衰定数)を推定する。構造物特性とノイズ特性の分離する手法を開発した。さらに、(2)コンピュータシミュレーションによる構造同定エンジンの有効性の確認を行った。繰り返しデータを取得することにより、自動的に振動特性を推定し、振動特性のばらつきを評価可能になった。構造物の信頼性の評価が実現できた。次に、(3)超高精度構造同定エンジンを組み込んだ構造物健全度評価システムの構成を実現した。パーソナルコンピュータの中に同定エンジンを組み込み,加速度計からデータを取り込み、自動的に振動数を推定するシステムを完成させた。最後に、(4)現場実験により超高精度構造同定システム有効性を確認した。 平成13年度の研究を通じて、超高精度の構造物振動特性自動推定システムを完成することができた。このシステムを用いることにより,構造物の健全度評価が可能になる。健全度評価の実験的研究は、平成14年度に行う予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岡林隆敏: "道路橋遠隔モニタリングのためのデータ通信技術"橋梁振動コロキユム'01論文集. 33-42 (2001)
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[Publications] 岡林隆敏, 細川雅史, 村里静則, 蒋宇静: "環境振動制御トンネル掘削施工のための環境振動の遠隔モニタリング"橋梁振動コロキユム'01論文集. 213-218 (2001)
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[Publications] 岡林隆敏, 木場俊郎, 室井智文: "移動体通信による振動と映像の遠隔モニタリング技術"橋梁振動コロキユム'01論文集. 205-212 (2001)
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[Publications] 岡林隆敏, 田野岡直人, 吉村徹: "土木構造物施工管理・維持管理のための画像遠隔モニタリング技術"土木情報システム講演論文集2001. 45-48 (2001)
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[Publications] 今田久仁夫, 松田英夫, 岡林隆敏, 吉村徹, 細川雅史: "佐敷大橋の施工と遠隔モニタリングによる施工管理"橋梁と基礎. 35. 19-25 (2001)
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[Publications] 吉村徹, 岡林隆敏, 河村進一, 細川雅史: "インターネット技術を活用した橋梁の施工管理のための遠隔計測システムについて"プレストレスコンクリート. 43.6. 95-98 (2001)