2001 Fiscal Year Annual Research Report
間隙水の流入流出に着目した砂地盤の地震後流動 メカニズムの解明
Project/Area Number |
13450190
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 基樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20261597)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北詰 昌樹 (独)港湾空港技術研究所, 地盤構造部, 室長(研究職)
中村 晋 日本大学, 工学部, 助教授 (40307806)
飛田 善雄 東北学院大学, 工学部, 教授 (40124606)
田地 陽一 (株)清水建設技術研究所, 土木開発研究部, 研究員
渦岡 良介 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40333306)
|
Keywords | 浸透破壊 / 液状化 / 間隙水圧 / 進行性破壊 / ハイグリット実験 / 倒方流動 / 杭基礎の破壊 / 体積ひずみ |
Research Abstract |
本研究課題は、過剰間隙水圧の流入流出に着目して、振動中あるいは振動後の流動メカニズムを主に実験的に解明しようとするものである。 平成13年度は、まず、ここで考えている間隙水流入による地盤要素の破壊変形メカニズムを概念的に理解するため、流入時および流出時に関する典型的な要素試験を実施し、その結果に基づいて、提案メカニズムが生じる可能性を発表した。研究成果の要点をまとめると以下のとおりである。 1)間隙水流入時の破壊変形に関しては、緩い砂地盤ほど少ない聞隙水流入量(体積ひずみ)でせん断変形が発達することを実験的に示した。また、せん断ひずみの発達量は体積ひずみにほぼ比例することを示した。 2)非排水繰返しせん断後の間隙水流出特性(体積ひずみ-有効平均主応力関係)は、強い非線形性を有し、繰返しせん断時に生じたせん断ひずみレベルや累積損失エネルギー量が大きいほど、有効応力回復過程において大きな体積ひずみを生じることがわかった。 3)得られた特性を基にして、新潟地震の昭和大橋河床地盤の流動変形を解析し、実際の被害事例と比較した。その結果、提案メカニズムによって地盤の地震後の進行性破壊現象を説明できること、橋脚基礎の塑性変形を説明できることを確認した。 4)浸透流動破壊機構を解明できる浸透流による流動オンラインシステムを開発し、多層構造を持つ緩傾斜地盤の流動変形を、室内試験から求める方法を構築した。 5)遠心振動実験用の土槽を作成し、遠心場での提案機構に基づく再現実験の準備をしている。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 大村 洋史, 風間 基樹, 仙頭 紀明: "間隙水圧入試験いよるまさ土の流動特性"第56回土木学会年次学術講演会講演概要集. III-A 140(CD-ROM). (2001)
-
[Publications] NoriakiSento, Motoki Kazama, Kazuhiko Akahori, Hirofumi Ohmura: "Mechanism and prediction of flew deformation due to seepage after earthquake"Lessons learned from recent strong earthquakes, 15th International conference on soil mechanics & geotechnical engineering, earthquake geotechnical engineering satellite conference. 369-374 (2001)
-
[Publications] 風間 基樹, 仙頭 紀明, 赤堀 一彦, 大村 洋史: "地震後の浸透破壊による流動変形メカニズム"第36回地盤工学研究発表会. 2415-2416 (2001)
-
[Publications] 赤堀 一彦, 大村 洋史, 風間 基樹, 仙頭 紀明: "地震後の浸透破壊による流動変形予測法"第36回地盤工学研究発表会. 2417-2418 (2001)
-
[Publications] 仙頭 紀明, 木村 洋史, 風間 基樹: "地震後の沈下に関する一考察"第1回日本地震工学研究学術講演会. 49 (2001)
-
[Publications] 仙頭 紀明, 木村 洋史, 赤堀 一彦, 風間 基樹: "地震後の浸透破壊を考慮した新しい流動変形予測法"土と基礎. Vol.50, No.2. 13-15 (2002)