2002 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを利用した既存住宅の断熱改修・省エネルギー診断
Project/Area Number |
13450238
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 徹夫 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (40150502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 幸司 九州大学, 総合理工学研究院, 助手 (20311855)
小島 昌一 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (90305029)
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Keywords | 室温変動・熱負荷計算 / ライフサイクルアセスメント / LCE / LCCO2 / 省エネルギー / 二酸化炭素排出量削減 / インターネット利用 / 断熱改修 |
Research Abstract |
本研究は現在、一般家庭にも急速に普及しつつあるインターネットを利用して、既存住宅の断熱改修および省エネルギー診断を行い、二酸化炭素排出量削減と言う国家的要請に寄与しようとするものである。インターネット上で、住宅の間取り、家族構成、機器の稼働状況等の入力を元に、その住宅の冷暖房等の消費エネルギーをシミュレーションプログラムにより算出する。この数値(現状値)と、省エネ対策を施した住宅(推奨値)を比較提示する事でその住宅の省エネルギー診断を行う。今後、増加が予想される住宅の改修・補修について、断熱改修による省エネルギー効果および二酸化炭素排出量削減効果を提示する事で助言の手段とする。 本研究は申請者の開発した多数室住宅温熱環境評価システム(プログラム名称TrP)をカーネル部分としている。多数室住宅室温変動・熱負荷計算のインプットデータについて考えてみれば、住宅内各室の人体発熱負荷のための在室者のスケジュール、在室者に起因する照明機具の発停スケジュール、家電機器や調理機具による機器発熱など、そのままエネルギー消費量を示すものである。また、計算結果として出力される熱負荷は冷暖房用消費エネルギーに外ならない。これらのデータおよび計算結果を各個の住宅において自動的に計算するシステムを住宅のトータルエネルギーシミュレーショシと呼ぶ。平成13年度はこの住宅のトータルエネルギーシミュレーションシステムを構築した。 平成14年度は断熱改修に係わる、部材使用量および改修コストの原データを整備し、住宅の省エネルギー診断と合わせて、その二酸化炭素排出量削減効果および改修コスト計算をインターネット上で求めることができるシステムを構築した。本システムには一般ユーザーが当研究室のホームページを介して、アクセスできる
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 野村幸司, 林徹夫, 小島昌一, 細川隆行: "住宅用トータルエネルギーシミュレーションの概要"Technical Papers of Annual Meeting of IBPSA-Japan/2002. 29-34 (2002)
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[Publications] 野村幸司, 林徹夫, 小島昌一, 細川隆行: "住宅のトータルエネルギーシミュレーション戸建て住宅用プログラムの開発"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学I. 967-968 (2002)
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[Publications] 篠原和也, 林徹夫, 小島昌一, 野村幸司, 細川隆行: "九州における住宅の高断熱・高気密化に関する検討その1 実験計画法を用いた建物仕様の検討"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学II. 21-22 (2002)
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[Publications] 小島昌一, 林徹夫, 野村幸司, 細川隆行, 篠原和也: "九州における住宅の高断熱・高気密化に関する検討その2 住まい方および建物仕様の冷暖房負荷に与える影響"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学II. 23-24 (2002)
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[Publications] 佐々木靖, 林徹夫, 小島昌一, 野村幸司: "通気工法住宅の温熱環境シミュレーションその1 シミュレーションプログラムの検証と冷暖房負荷"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学II. 141-142 (2002)
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[Publications] 細川隆行, 林徹夫, 尾崎明仁, 小島昌一, 野村幸司: "多数室計算における壁体吸放湿の実用的計算法"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学II. 295-296 (2002)
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[Publications] 林徹夫, 小島昌一, 野村幸司: "セラピューティック煉瓦造住宅のライフサイクルアセスメント"CREST国際シンポジウム「セラピューティック煉瓦造住宅の住環境効果」. S.4.4.1-S.4.4.6 (2002)
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[Publications] H.Kubota, T.Hayashi, S.Kojima, K.Nomura, K.Shinohara: "Adequate Design for Highly Heat-Insulated and Air-Tightened Dwellings in Kyushu"Proc. of the 4^<th> Cross Straits Symposium on Materials, Energy and Environmental Sciences. 148-149 (2002)
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[Publications] H.Nomiyama, T.Hayashi, S.Kojima, K.Nomura, Y.Sasai: "Thermal Performance and Air-Conditioning Load of Houses with Air-Circulation in Walls"Proc. of the 4^<th> Cross Straits Symposium on Materials, Energy and Environmental Sciences. 206-207 (2002)
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[Publications] M.Okada, T.Hayashi, S.Kojima, K.Nomura: "Feasibility Study of Fuel Cells for Residential Energy Resources"Proc. of the 4^<th> Cross Straits Symposium on Materials, Energy and Environmental Sciences. 234-235 (2002)
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[Publications] 野村幸司, 林徹夫, 小島昌一: "煉瓦造住宅のライフサイクルアセスメントその3 パッシブシステムをもつ煉瓦造住宅の環境負荷"日本建築学会九州支部研究報告. 第42号. 217-220 (2003)
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[Publications] 濱田妃代, 林徹夫, 小島昌一, 野村幸司: "戸建住宅における断熱改修の省エネルギー効果に関する研究"日本建築学会九州支部研究報告. 第42号. 221-224 (2003)