2004 Fiscal Year Annual Research Report
多様な磁性や逐次相転移を有する希土類マンガナイト系新物質の開発
Project/Area Number |
13450259
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
亀頭 直樹 豊橋技術科学大学, 教授 (20023153)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 裕久 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10215832)
中野 裕美 龍谷大学, 理工学部, 実験講師 (00319500)
|
Keywords | 希土類マンガナイト / 相解析 / 磁性 / 結晶構造 |
Research Abstract |
本年度は4年継続の最終年度にあたり、実験面での最後の詰めをして、いくつかの学術論文に投稿した。また口頭発表としては国内学会での発表とともに、国際会議で発表、討論した。特に国際会議については、セラミックス関係の国際会議に1編、希土類関係の国際会議に11編を提出し、全て採択された。それらの内容は、層状ペロブスカイト系では2段の物質についての単結晶による相平衡の実験に成功した。また1段の系についてもさらに新しい相を発見して、X線および電子線回折によって、この新相の結晶構造を決める実験を行った。パイロクロア型の物についても粉末X線回折方による結晶構造解析に成功して相状態を確定した。 ペロブスカイト型の物質についてもB-サイトに貴金属を置換した新物質の合成に初めて成功し、その相平衡、結晶構造、相転移および磁性や電気伝導度などについて新しい知見を得た。一例としてRhをMnの一部と置換したランタンのペロブスカイトでは全率固溶が可能と分かり、斜方晶系空間群に属することを確認できた。さらに2種類の斜方晶の変換があることが、X線データの詳しい解析により導かれ、原子間距離や角度の変化を捉えることができた。マンガン過剰側では相転移のあることを発見し、いくつかの実験方法で確認をした。新しく見つかった高温相は菱面体晶系に属している。磁性についても基本的には強磁性であるが、組成によってキュリー点の低下がおこり、ロヂウム過剰側では反強磁性的挙動がみられた。これらは磁場中冷却と無磁場下での冷却法により詳しく解析をした。電気的には半導体的な性質を有し、その活性化エネルギーは0.15eV程度であり、相転移点付近では変化することなどを観測している。 これらをまとめた報告書を作成中である。
|
Research Products
(6 results)