2001 Fiscal Year Annual Research Report
独立防御階層に基づく化学プロセスの操作設計支援環境の構築
Project/Area Number |
13450314
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渕野 哲郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30219076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 和宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60274502)
島田 行恭 岡山大学, 工学部, 講師 (10253006)
青山 敦 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授
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Keywords | 独立防御階層 / プロセス設計 / 操作設計 / プロセス設計プロセス / アクティビティモデル / IDEFO / 設計意図 / 安全性評価 |
Research Abstract |
化学プラントの異常は、ハードウェアーとしてのプラントと、プラント内部で起こる現象、そして、それを制御するための操作、との間の整合性が崩れた時に発生し、その異常が事故につながるか否かは、潜在的な危険を如何に網羅し、リスク評価に基づきプロセスの操作設計を行ったかによる。本研究における研究課題は、(1)整合性のとれたプロセス設計を行うための、設計業務(アクティビティ)モデルの構築、及び設計意図を正確に伝えるためのデータ構造の設計、(2)正常時、異常時及び緊急時操作に基づくプロセス及び計装システムの設計方法の確立、(3)プラントライフを通じたリスク評価・安全性評価方法論の確立、(4)実装に向けたテストプロセスの設計、である。プロセス設計プロセスを明確化しないかぎり、整合性のとれた安全設計はあり得ないことから、平成13年度は主にアクティビティモデルの構築を行い、プロセス設計プロセスを明示的なビジネスモデルとして表現することを行ってきた。プロセスは、その生産形態により、連続プロセスとバッチプロセスに大別され、安全設計の観点から、バッチプロセスでは同時に複数のバッチが生産され、バッチ間の相互作用を安全設計の中に織り込んでゆかなければならないことが、連続プロセスとの違いとなる。このことから、アクティビティモデルは、連続プロセスとバッチプロセスとに分けて、構築を行っている。また、整合性の取れたプロセス及び操作を設計の設計意図の記述については、アクティビティモデルのモデリング手法であるIDEFOと、プロセスフローシートを表すCAD上の各ユニットの属性値とのリンクにより定義できることを見出しており、今後設計意図に基づきリスク評価・安全性評価についての検討を行ってゆく。
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