2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13450329
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
足立 元明 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (40100177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
津久井 茂樹 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (40207353)
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Keywords | 減圧CVD / 薄膜 / イオンクラスター / UV励起 / 光電子放出 / イオン化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、申請者らが実用化を目指している新しいCYD成膜法「イオン化CVD法」を減圧場に適応し、減圧CVDにおいて気相反応制御が膜形成におよぼす効果を確認することである。具体的には、申請者が試作したイオンの発生にUV励起/光電子放出法を用いた基板加熱Cold Wall型減圧CVD反応器を用い、TEOS/O_3CVDによる流動性SiO_2薄膜の形成を行い、原料ガスのイオン化が膜形状に与える影響を調べた。平成15年度は、下記項目について検討した。 (1)ベアSi基板上への成膜実験 H15年度に開発した音速ジェットイオナイザーを用いてTEOS蒸気をイオン化した。TEOS濃度、オゾン濃度、ガス流量をこれまでの研究で得られている最適値に保ち、イオン濃度、圧力、反応温度、電界強度の成膜条件を種々に変えて実験を行い、イオン化による成膜速度を測定した。成膜速度はイオン濃度および電界強度に比例して増加し、最大で10倍の増加を確認した。 (2)トレンチSi基板、熱酸化膜被覆Si基板、窒化膜被覆Si基板への成膜 標記基板上に膜を形成し、得られた膜の表面および断面をSEM観察した。イオン化することにより膜のギャップフィリングおよび下地依存性が改善できることを確認した。しかし、TEOS/O3-常圧CVDで見られた流動性膜を形成することはできなかった。成膜場に電界を形成するため、基板電極に直流電圧を印加しているが、減圧場での直流電圧印加のために低電圧で異常放電がおこり、基板に十分な電圧をかけることができなかった。このためTEOS/O3反応で形成されたプレカーサの反応場を移動する時間が長くなり、流動性膜を形成するプレカーサである反応初期のTEOSオリゴマを選択的に沈着できなかったためと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 足立元明, 楠見真隆, 津久井茂樹: "イオン誘発核生成によるナノ液滴とナノ粒子の生成"粉体工学会誌. 41・6(印刷中). (2004)
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[Publications] M.Adachi, M.Kusumi, S.Tsukui: "IoniInduced nucleation in nanopartlcle synthesis by ionization chemical vapor deposition"Aerosol Sci.Technol.. 38(in press). (2004)
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[Publications] M.Adachi, S.Tsukui, K.Okuyama: "Nanoparticle formation mechanism in CVD reactor with ionization of source vapor"J.Nanoparticle Research. 5. 31-37 (2003)