2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13450338
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西野 徳三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90005827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邊見 久 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60302189)
中山 亨 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80268523)
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Keywords | アーキア / イソプレノイド / プレニルトランスフェラーゼ / プレニルキノン / 糖キャリア脂質 / 分子進化 |
Research Abstract |
1)高度好熱性アキーアSulfolobus solfataricusのゲノム解析の結果をもとに、炭素数30の生成物を与えるヘキサプレニルニリン酸合成酵素遺伝子を単離し、大腸菌で同酵素を発現させ、精製後キャラクタリゼーションを行った。これは短鎖型以外のアーキア由来プレニルトランスフェラーゼについての初めての報告である。その結果、同酵素はこれまでに知られていたバクテリア由来のヘテロダイマー型中鎖プレニルニリン酸合成酵素とは異なり、1種類のサブユニットで活性を示すホモマルチマー型の酵素である事が明らかになった。さらに、各種生物由来の様々なプレニルトランスフェラーゼのアミノ酸配列をもとに系統学的分類を行ったところ、同酵素は他の中鎖・長鎖型酵素よりも真核生物由来の短鎖型酵素に近縁であるという極めて興味深い結果が得られた。現在、様々なタイプの存在する短鎖型酵素と同酵素の関わりを明らかにすべく、部位特異的変異の導入による同酵素の鎖長制御機構変換を試みている。 2)高度好熱性アーキアSulfolobus acidocaldariusから糖キャリア脂質を抽出し、その構造を調べている。質量分析の結果からは、同脂質が他生物のものとは明らかに異なる構造を有することを示唆するデータが得られている。現在、構造をより正確に決定すべく、NMR等の手段を検討中である。また、同脂質が実際に糖転移を仲介している事を明らかにするため、糖転移反応の阻害剤を用いた実験を予定している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Hemmi et al.: "Novel medium-chain prenyl diphosphate synthase from the thermoacidophilic archaeon Sulfolobus Solfataricus"J. Bacteriol.. 184. 612-615 (2002)
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[Publications] M.Nagaki et al.: "Artificial substrates of medium-chain elongating enzymes, hexaprenyl and heptaprenyl diphosphate synthases"Bioorg. Med. Chem. Lett.. 11(16). 2157-2159 (2001)