2002 Fiscal Year Annual Research Report
細菌やウィルスの標的部位を破壊する「スーパー抗体酵素」の設計
Project/Area Number |
13450344
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Research Institution | Hiroshima Prefectural University |
Principal Investigator |
宇田 泰三 広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (20232837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一二三 恵美 広島県立大学, 生物資源学部, 助手 (90254606)
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Keywords | スーパー抗体酵素 / 触媒三つ組み残基 / クローン / ウイルス / アミノ酸配列 / ウレアーゼ / 抗原 / 大腸菌 |
Research Abstract |
本研究では抗体のようにあらゆる抗原に結合でき、しかも酵素のようにその抗原(基質)を分解できる"夢のような分子"(いわゆる「スーパー抗体酵素」)を設計・作製し、これまでとは全く異った手法で悪性細菌や悪性ウイルスを叩く分子を創製するのが大きな目的である。そのために本年度はHelicobacter pylori菌に対するモノクローナ抗体に焦点を絞り、この「スーパー抗体酵素」を見つけ出し、その基礎的研究を行うと共に、研究計画に従って以下の5項目について検討した。 (1)まだ解析の終わっていないHelicobacter pylori菌のウレアーゼ対するモノクローナル抗体4種類について新たに軽鎖及び重鎖の遺伝子解析を行った。 (2)上記遺伝子解析およびこれまでに得ている解析結果を用いて、抗体の3次元立体構造を組み立て、触媒三ツ組残基が存在を推定した。その後これら抗体を重鎖と軽鎖に分離し、サイズ排除クロマトグラフィーで精製し、リフォールディングを行って、Helicobacter pylori ureaseペプチドとの反応性を検討した。その結果、いくつかの抗Helicobacter pylori urease抗体がペプチド抗原に対して分解活性を示した。現在、これらの化学的、生化学的性質について検討を行っているところである。 (3)抗Helicobacter pylori urease抗体のうち,HpU-2およびHpU-18のエピトープがHelicobacter pylori菌の増殖を阻害する抗血清を誘導する能力を有する事が判明したので、これについても深く検討しているところである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] E.Hifumi, N.Kubota, Y.Niimi, K.Shmizu, N.Egashira, T.Uda: "Elimination of ingredients effect to improve the detection of anti HIV-1 p24 antibody in human serum using SPR apparatus"Anal. Sci.. 18. 863-867 (2002)
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[Publications] E.Hifumi, Y Mitsuda, K.Ohara, T.Uda: "Targeted destruction of the HIV-1 coat protein gp41 by a catalytic antibody light chain"J. Immunol. Methods, 283 -298(2002). 269. 283-298 (2002)
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[Publications] T.Uda, E.Hifumi: "New functional nano-biomaterial 〜From super catalytic antibody to "Antigenase"〜"Proceedings of International Symposium on Nano-Intelligent Materials/System. (Tokyo). 47-52 (2002)
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[Publications] K.Hatiuchi, E.Hifumi, Y.Mitsuda, T.Uda: "Endopeptidase character of monoclonal antibody i41-7 subupits"Immunol. Lett.. (in press). (2003)