2001 Fiscal Year Annual Research Report
In-situ重合法による複合材料の高次構造制御とその力学的特性に関する研究
Project/Area Number |
13450383
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
讃井 浩平 上智大学, 理工学部, 教授 (30053664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹岡 裕子 上智大学, 理工学部, 助手 (50338430)
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 助教授 (10245798)
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Keywords | In-situ重合法 / 複合材料 / 高次構造制御 / 力学特性 / マトリックスポリマー / 剛直性ポリマー / 相互作用 / ビニルピリジン / スチレン共重合体 |
Research Abstract |
近年、地球環境問題がクローズアップされ、新素材の開発でも、地球環境への負荷の少ない材料の登場が望まれている。また、用途の多様化に伴い高分子材料には強度と同時に多様な機能性の付与が要求されており、高分子の新規複合化技術の開発が不可欠となっている。 このような社会の要請に応えるために、既に屈曲性ポリマー濃厚溶液中で剛直性ポリマーを合成するIn-situ重合法(I)を開発し、屈曲性マトリックスポリマー中に剛直性ポリマーを分子状に分散させることにより複合材料の力学特性が著しく向上することを見出した。 そこで、本年度は屈曲性マトリックスポリマーと剛直性ポリマーとの間に働く水素結合、酸・塩基、電荷移動などの相互作用の種類と強度を系統的に変え、それらが複合材料の構造及び力学特性に与える影響を検討した。一方、逆に一定の分子量の剛直性ポリマー溶液中で屈曲性ポリマーを合成することにより剛直性ポリマーの分子量依存性を除いたIn-situ重合法(II)も行ない、複合材料の構造及び力学特性に与える相互作用の影響を詳細に検討し、最終的には、高性能複合材料の分子設計の基礎を確立することを目的とした。 具体的には、In-situ重合法(I)による複合材料の合成では、マトリックスポリマーとして、4-ビニルピリジン/スチレン共重合体、2-ビニルピリジン/スチレン共重合体、ニトロ化ポリスチレンなどのスチレン共重合体を用い、これらの溶液中でのポリアミド酸の合成により種々の複合材料を得、そのフィルムを段階的熱処理することで、イミド化して力学特性の優れた複合材料を得た。その結果、ポリアミド酸と最も強い酸・塩基相互作用が期待できる4-ビニルピリジン/スチレン共重合体をマトリックスポリマーとして用いた場合に高い分散性と力学特性の向上が見られた。なお、In-situ重合法(II)については、剛直性マトリックスポリマーと生成した屈曲性ポリマーとの共通溶媒の選択が難しいことがわかった。
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