2002 Fiscal Year Annual Research Report
突然変異誘発および組み換えDNA技術を併用したダイズ油脂の改良に関する研究
Project/Area Number |
13460005
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
高木 胖 佐賀大学, 農学部, 教授 (30039341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穴井 豊昭 佐賀大学, 農学部, 助教授 (70261774)
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Keywords | ダイズ / 貯蔵脂質 / 脂肪酸不飽和化酵素 / 突然変異 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
本年度の研究では、脂肪酸突然変を引直起こす新たな原因遺伝子を同定するため、ダイズゲノムより新たな脂班酸不飽和化酵素遺伝子の探索を行った。その結果、新規の小胞体型ω-3不飽和化酵素および小胞体型ω-6不飽和化酵素をコードする遺伝子GmFAD3-1bおよびGmFAD2-2bを単離することに成功した。このうち、GmFAD3-1bに生じた変異がJ18およびM5におけるリノレン酸含量の低下を引き起こしていることを明らかにした。しかしながら、いくつかの高オレイン酸型の突然変異体では、原因遺伝子の特定に至っておらず、これまでに単離した遺伝子以外にも同様の酵素をコードする遺伝子が存在していることが示唆された。また、これら脂肪酸不飽和化酵素の他にもジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼをコードするゲノミッククローンの単離にも成功した。 また、不定胚を用いた遺伝子導入系については、昨年度の研究結果をもとに日本で栽培されでいるダイズ品種への遣伝子導入を試みた、その結果、九州126号にGFP遺伝子を導入した3系統の遺伝子組換え体が得られたが、これらは全て不稔で種子が得られず、更なる培養条件の至適化が必要であると考えられた。しかしながら、形質転換が比較的容易なイネを用いて、ダイズのGmFAD3-1a遺伝子を過剰発現させリノレン酸含量を約10倍以上増加させる事が可能であることに成功した他、RNAiを利用した小胞体型ω-6不飽和化酵素の機能阻害が可能であること等を示し、ダイズ脂質の遺伝子組換え技術を用いる改良に対しても、これらの手法が有効である事を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.M.Rahman, T.Kinoshita, T.Anai, Y.Takagi: "Combining ability in loci for high oleic and low linolenic acids in soybean"Crop Sci.. 41. 26-29 (2001)
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[Publications] T.Anai, M.Koga, H.Tanaka, T.Kinoshita, S.M.Rahman, Y.Takagi: "Improvement of rice (Oryza Sativa L.) seed oil quality through introduction of a soybean microsomal omega-3 fatty acid desaturase gene"Plant Cell Rep.. (印刷中). (2003)
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[Publications] S.M.Rahman, T.Anai, T.Kinoshita, Y.Takagi: "A novel germplasm with elevated saturated fatty acids"Crop Sci.. 43. 527-531 (2003)
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[Publications] T.Anai, Y.Takagi: "Isolation and analysis of storage lipid biosynthesizing genes of soybean"Proceeding of Japan/Taiwan symposium on molecular biology of functional regulation in plant and microbe. 70-76 (2003)