2001 Fiscal Year Annual Research Report
C13-ノルイソプレノイド系香気成分生合成経路の分子レベルでの解明
Project/Area Number |
13460047
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 修治 静岡大学, 農学部, 教授 (90230979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 由美子 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (50208831)
原 正和 静岡大学, 農学部, 助手 (10293614)
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Keywords | ダマセノン / C13-ノルイソプレノイド / カロテノイド分解酵素 / バラ / 茶葉 / star fruit |
Research Abstract |
臭いの閾値が0.1ppb以下と低くバラの精油、茶、ワイン、リンゴやスターフルーツなどの果実の香気にとっては極めて重要であるダマセノン、β-イオノンなどのC-13ノルイソプレノイド化合物はC-40カロテノイド:ネオキサンチン、β-カロテンが酸化的に分解することによって生成するといわれている。しかし、この反応を触媒する鍵酵素、C-13ノルイソプレノイド香気成分に至る各反応の分子機構もほとんど明らかになっていないのが現状である。本研究においては主として以下の3点を中心にして研究を展開した。 1.C-13ノルイソプレノイド系化合物の前駆体の同定 2.仮想前駆体および酵素基質の化学合成 3.カロテノイドからC-13ノルイソプレノイドへの変換過程を触媒する未解明の酵素系の解明 バラの花弁からダマセノンの真の香気前駆体の単離、同定に成功し、その一部をアメリカ化学会発表し、論文として発表された。またスターフルーツ、キンモクセイ、茶葉にカロテノイドを分解する酵素の存在を確認し、その反応生成物がC13ノルイソプレノイドであることを明らかにした。これらの成果の一部も論文として発表した。これらの研究に必須な前駆体化合物の3,9-位の立体特異的合成にも成功した。以上のように、研究は当初の予定通り進捗している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yumiko Yamano: "Stereocontrolled synthesis of optically active β-D-glucopyranosides of 3-hydroxy-7,8-didehydro-β-ionol"Chem.Pharm.Bull.. 48. 2017-2018 (2000)
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[Publications] Seung-Jin Ma: "The (3R,9R)-3-hydroxy-7,8-dihydro-b-ionol disaccharide glycoside is an aroma Precursor in tea leaves"Phytochemistry. 56. 819-825 (2001)
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[Publications] Peter Fleischmann: "Carotenoid cleavage enzymes in animals and plants"ACS Symposium series: Carotenoid-Derived Aroma. 802. 76-88 (2001)
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[Publications] Masayuki Suzuki: "Identification of β-damascenone progenitors and their biogenesis in rose flowers (Rosa damascena Mill.)"ACS Symposium series: Carotenoid-Derived Aroma. 802. 89-101 (2001)