2004 Fiscal Year Annual Research Report
深層土壌の物理性が物質とエネルギーの循環に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
13460103
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮崎 毅 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00209892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 勝 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00181917)
関 勝寿 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40313069)
藤川 智紀 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60361573)
西村 拓 東京農工大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40237730)
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Keywords | 深層土壌 / 土壌の物理性 / 湿原 / メタン / ゼロフラックス面 / 雨水浸透処理 / 透水係数 |
Research Abstract |
本研究の目的は、気候変動や人為活動の影響が直接的・短期的には現れない深層土壌圏における温度変化、土壌水分変化、土壌構造変化、土壌微生物変化、土壌ガス成分変化、土壌物理性変化などを解明し、これらが表層土壌や地上環境、地下水環境などにおける物質とエネルギーの循環に及ぼす影響を明らかにすることである。具体的には、(1)泥炭地湿原における地温分布変化、メタンガス発生、収縮沈下などを解析すること、(2)沖積土農地における深層土壌の構造、物理性、水分、微生物、ガス分布などの影響を解析すること、(3)シベリアや中国など海外と日本における深層土壌の特徴の違いを比較・解析すること、(4)最終的には、深層土壌の物理性が物質とエネルギーの循環に及ぼす影響を総合的に解析・評価し、人類が自然環境において果たすべき新たな役割を提唱することが目的である。 平成16年度は、目的(1)について、湿原の地下水面下に存在する気泡状メタンの発生メカニズムを明らかについて新たな知見を得たので、国際誌に2本の論文を投稿し、内1本は印刷中である。目的(2)について、砂丘砂や火山灰土におけるゼロフラックス面(ZFP)すなわち水分移動の上昇下降の分水嶺平面の測定と制御について、実験およびシミュレーションでほぼ目標とする水準に到達したので、博士論文として士論文として纏めることができた。目的(3)について、深層土壌中への雨水浸透処理に関し、技術的な指針を提示することができ、論文を出版すると共に、この問題に関わる愛・地球博への出展展示物へのアドバイスを行った。目的(4)については、汚染土壌の浄化を目的としたファイトリメディエーションとバイオリメディエイションに関する研究を展開し、新たな課題を明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Simple Estimation of Excess Rainwater Percolation from a Buried Container into a Vadose Zone2004
Author(s)
Seki, K., Miyazaki, T., Mizoguchi, M., Imoto, H., Nakaya, K., Miyazawa
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Journal Title
Journal of the Japanese Society of Soil Physics 97
Pages: 25-30
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