2002 Fiscal Year Annual Research Report
水域環境に影響を及ぼす赤土等の発生プロセスとその抑制法に関する研究
Project/Area Number |
13460105
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
日下 逹朗 山口大学, 農学部, 教授 (50038238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 壮一 山口大学, 農学部, 教授 (80036045)
田熊 勝利 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032297)
宜保 清一 琉球大学, 農学部, 教授 (30045132)
酒井 一人 琉球大学, 農学部, 助教授 (10253949)
吉永 安俊 琉球大学, 農学部, 教授 (80045129)
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Keywords | 人工降雨発生装置 / 赤土系土壌 / ペレット / 濁土量 / 浄化実験 / 透水性低減化 / 沈砂池 / 堆砂機能 |
Research Abstract |
(1)円筒透明透水管等にペレットを入れ、赤土系土壌の濁土を流し込み、浸透流の透水速度の変化による濁土の浄化過程の基礎実験を行った。ペレットの吸着作用を利用した濁土流出抑制機能として、透水速度が1.0×10^<-3>程度で、ペレットの厚さが50cm以上の場合に大きな効果が得られることを明らかにした(日下、深田、ロイ)。 (2)ペレット以外のロ過材として、竹炭、砂、空気浮上等による赤土系濁土の浄化実験を行い、いづれの方法でも赤土の浄化効果があることを確認した(日下、西山)。 (3)標準砂とカオリンの混合土の濁水を用いて、土粒子の沈降と堆積土壌層、およびクラストの層厚が透水係数に及ぼす影響等について、基礎実験および現地調査を行い、クラストの形成・発達と透水性低減化の基本的なメカニズムの関係から、畑地における侵食形成の過程を明らかにした(宜保、中村)。 (4)粒度分布測定装置で畑地土壌の粒度、成分分析を行い、化学肥料には土壌の分散および沈降抑制作用のあることを明らかにした(吉永、酒井)。 (5)沈砂池の水理模型装置を利用して、フトン籠の設置位置の関係が、水制効果に大きな影響を与えることを明らかにした。また、濁水流出実験では、フトン籠の設置により流出濁水の濃度が低くなることを確認した(酒井、吉永)。 (6)各種凝集剤の国頭マージに対する凝集効果、および土壌改良材による土壌流亡抑制への影響について検討を行い、塩酸とヒドロキシアルミニュウムの適宜の配合が比較的良い結果を与えることを示唆した(田熊)。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 宜保清一, 宮良志及, 中村真也: "土壌クラストの透水性"琉球大学農学部学術報告. 49. 159-163 (2002)
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[Publications] 田熊勝利: "ヒドロキシアルミニウム添加が土壌流亡に及ぼす影響"鳥取大学農学部研究報告. 54. 35-38 (2001)
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[Publications] 田熊勝利, 猪迫耕二: "土壌流亡に伴う濁水の土壌改良剤による処理とその効果"鳥取大学農学部研究報告. 55. 21-26 (2002)
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[Publications] 吉永安俊, 酒井一人, 仲村渠将: "沈砂池における利水の可能性に関する実験的研究"雨水資源化システム学会誌. 7(1). 43-47 (2001)