2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13460114
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
池永 敏彦 長崎大学, 環境科学部, 教授 (10124819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田井村 明博 長崎大学, 環境科学部, 教授 (10136624)
長江 真樹 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (00315227)
北村 美江 長崎大学, 薬学部, 助手 (40108337)
中西 こずえ 長崎大学, 環境科学部, 講師 (30100895)
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Keywords | 二次代謝 / Duboisia leichhardtii / Hyoscyamus albus / Beta vulgaris / Solanum aculeatissimum / H6H遺伝子 / HCHL遺伝子 / HMGR-kinase遺伝子 |
Research Abstract |
植物の二次代謝に関わる酵素遣伝子(1〜5)を植物へ導入し、二次代謝産物の生産に及ぼす影響を調査した。1.ヅボイシア(Duboisia leichhardtii)とヒヨス(Hyoscyamus albus): hyoscyamineをscopolamineへ変換するH6H遺伝子(1)ポジテイブのヅボイシア19個体とヒヨスの8個体について、ネガテイブなもの、形質転換していないものとの比較で解析を進めた。ヅボイシアに関してはポジテイブな個体中に非常に高いscopolamine生産するものとco-suppressionと思われる極めて低いものとが得られた。ヒヨスについては形質転換体全般に高いhyoscyamine生産量を示し、その中のH6Hの発現が高かった4個体にかなりのscopolamineの蓄積がみられた。2.ヅボイシア(D.leichhardtii)とビート(Beta vulgaris) : ferulic acidをvanillinに変換するHCHL遺伝子ポジテイブのヅボイシア19個体とビート7個体を主として解析した。HCHL遺伝子は通常では遺伝子の発現が見られないこと、発現は種や生育ステージ、ストレスに依存することが判明した。ビートでは新たに4-hydroxybenzoic acidのglucose esterや配糖体、他にvanillic acidの配糖体とvanillyl alcoholのglucose esterの生産が見られた。Vanillinそれ自体は検出できなかった。3キンギンナスビ(Solanum aculeatissimum):本植物はステロイド剤の原料になり得るステロイドサポニンを生産する。ステロイドサポニンは酢酸-メバロン酸経路を経て合成されるが、そのキー酵素であるHMGRはHMGR-kinaseによってリン酸化、脱リン酸化によって制御される。HMGR-kinase(NPK5)遺伝子(3)、NPK5を改変したNPK5-K48R遺伝子(4)、NPK5遺伝子のアンチセンスNPK5R遺伝子(5)をキンギンナスビに導入することを試みた。しかし、未だポジテイブなものは得られていない。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yoshie KITAMURA: "Reproduction of Sedum drymarioides, an Endangered Rate Species, by Micropropagation"Plant Biotecnology. 19・5. 303-309 (2002)
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[Publications] Toshihiko Ikenaga: "Biotechnology in Agriculture and Forestry, Vol.51 "Medicinal and Aromatic Plants" XII"Springer-Verlag, Berlin Heidelberg (ed.T.Nagata and Y.Ebizuka). 348 (2002)