2003 Fiscal Year Annual Research Report
リン生体調節を制御する複合的リン濃度感知システムの解明
Project/Area Number |
13470013
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 英二 徳島大学, 医学部, 教授 (00144973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩範 徳島大学, 医学部, 助手 (60314861)
竹谷 豊 徳島大学, 医学部, 助教授 (30263825)
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Keywords | リン輸送担体 / カベオラ / トランスロケーション / PKA / PKC / スタニオカルシン2 / ビタミンD |
Research Abstract |
1)NPT2トランスロケーション調節に関わるリン濃度感受性機構の解析 PKCの活性化ならびにPKAの活性化によるタンパクのリン酸化は実際にカベオラ様ドメインで行われているかについて検討した。(1)PTHならびにPMA処理によって、PKCは細胞質からカベオラ画分への移行し、NPT2のカベオラ様ドメインからの消失が確認された。PKCによってリン酸化されたタンパク質は有意にカベオラ画分に多く存在した。(2)NPT2はPTHおよび8-Br-cAMP処理により、カベオラ画分から消失した。PKAは、細胞質、カベオラ画分および非カベオラ画分両方の膜上に存在した。PKAによってリン酸化されたタンパク質は非カベオラ画分と比べて、カベオラ画分に比較的多く存在した。 PKCとPKAは局在に違いがあり、PKCは活性化され細胞質内からカベオラに移行し活性化される。一方で、PKAはカベオラ上のPKAが活性化される。以上よりPKCおよびPKA共にカベオラ上にあるタンパクをリン酸化し、カベオラからのエンドサイトーシスを誘導すると考えられた。PKCおよびPKAによってリン酸化される80kDaと250kDaのタンパク質は、カベオラを介したNPT2のエンドサイトーシスに重要と考えられた。さらに、カベオラ様ドメインは、PTHシグナルを伝達する場であるため、NPT2の活性調節すなわちリン濃度感受性ドメインと考えられた。 2)リン濃度を調節するスタニオカルシン2(STC2)の機能および発現調節機構の解明 STC2は分泌ホルモンであり血液中に検出される。STC2分泌には構成的分泌と調節的分泌機構が存在することを明らかにした。さらに、調節的分泌はビタミンDにより調節され、カルシウムチャネルおよび細胞内カルシウム濃度の変動が細胞内シグナルとして作用していることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Taketani Yutaka: "Increase in IP3 and intracellular Ca2+ induced by phosphate depletion in LLC-PK1 cell"Biochem.Biophyus.Res.Commun.. 305. 287-291 (2003)
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[Publications] Koda Tomoko: "Higher Concentrations of Interferon-γ Enhances Uptake and Transport of Dietary Antigens by Human Intestinal Cells : A Study Using Cultured Caco-2 Cells"J.Nutr.Sci.Vitaminol.. 49. 179-186 (2003)
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[Publications] Ikeda Naioya: "Combination treatment with 1,25-dihydroxyvitamin D3 and 9-cis-retinoic acid directly inhibits human telomerase reverse transcriptase transcription in prostate cancer cells"Mol.Cancer Ther.. 8. 739-746 (2003)
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[Publications] Takeda Eiji: "The understanding in inorganic phosphate homeostasis and the role of dietary phosphorus"J.Cell.Mol.Med.. (In press). (2004)
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[Publications] Yamamoto Hironori: "2-Methylene-19-nor-(20S)-1,25-dihydroxyvitamin D3 potently stimulates gene-specific DNA binding of the vitamin D receptor in osteoblasts"J.Biol.Chem.. 274. 31756-31765 (2004)
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[Publications] Pike J Wesley: "Synthetic LXLL peptides antagonize 1,25-dihydroxyvitamin D3-dependent transcription"J.Cell.Biochem.. 88. 252-258 (2003)
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[Publications] 竹田英二: "生体におけるリンの役割と制御:腎不全とリン"日本メディカルセンター(印刷中). (2004)