2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスコンポーネントを基本素材とした機能性ナノマシンの作製
Project/Area Number |
13470063
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
半田 宏 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 教授 (80107432)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有坂 文雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (80133768)
|
Keywords | SV40 / AAV / カプシドタンパク質 / ウイルス様粒子 / 組み換えプラスミド / ナノマシーン |
Research Abstract |
本研究は、ウイルス粒子の外殻を構成するカプシドタンパク質の自己集合化能を利用して試験管内で構成される人工カプセル内に組み換えDNA、薬剤、生理活性物質などを包含し、標的細胞にそれらを的確に効率よく導入することを目的としている。小型DNAウイルスであるSV40やAAVのカプシドタンパク質はVP1、VP2、VP3の3種類があり、野生型ウイルス粒子の主要なカプシドタンパク質は、SV40ではVP1で、AAVではVP3である。我々はこれにバキュロウイルス発現系を用いて、それらカプシドタンパク質によるウイルス様粒子(VLP)の形成システムを確立した。さらに昆虫細胞からVLPを再構築するシステムを確立し、その分散化や再集合化に関与する諸因子を同定した。今年度はこの人エカプセル内に外来遺伝子を包含する条件、細胞内での安定性に関する因子、染色体への挿入に必要な因子を検討するための基盤研究をおこなった。 ラテックス粒子を用いた精製は、簡便な固定化や広い粒子表面、効率良い分散性などの利点を有し、様々な結合因子の同定に適している。本研究ではバキュロウィルス発現系を用いて組み換えRep68タンパク質を大量に発現させ、ニッケルカラムを用いて高純度に精製した。次に効率的に組み換えRepタンパク質を固定化したラテックス粒子を用いて、HeLa細胞核抽出液から特異的Repタンパク質結合因子を精製しSDS-PAGE分画、銀染色により確認した。Repタンパク質固定化ラテックス粒子を用いたアフィニティー精製により、Repタンパク質依存的にRepタンパク質と相互作用する細胞性因子の候補である二本のバンドが検出された。現在Repタンパク質特異的な二つのバンドについて大量精製し、そのアミノ酸配列を分析している。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] S.Guo, Y.Yamaguchi, H.Handa, A.Rosenthal, et al.: "A regulator of transcriptional elongation controls vertebrate neuronal development"Nature. 408. 366-369 (2001)
-
[Publications] K-I.Ishizu, H.Handa, et al.: "The roles of disulfide linkage and calcium ion-mediated interactions in assembly and disassembly by virus-like particles composed of SV4O VP1 capsid protein"J. Virology. 75. 61-72 (2001)
-
[Publications] K.Shiba, H.Handa, et al.: "Cloning of the hamster androgen receptor gene"J. Dermatol. Sci.. 26. 163-168 (2001)
-
[Publications] E.Morii, H.Handa, Y.Kitamura, et al.: "Inhibitory effect of MITF encoded by the mutant mi allele on GABP-mediated transcript expression in mouse mast cells"Blood. 15. 3032-3039 (2001)
-
[Publications] Y.Yamaguchi, H.Handa, et al.: "Stimulation of RNA polymerase II elongation by Hepatitis delta antigen"Science. 293. 124-127 (2001)
-
[Publications] K.Kataoka, H.Handa, M.Nishizawa, et al.: "Maf and Jun nuclear oncoproteins share downstream target genes for inducing cell transformation"J. Biol. Chem.. 276. 36849-36856 (2001)
-
[Publications] 半田宏共著, 村松正實編集: "転写因子と疾患"医歯薬出版株式会社. 136 (2001)