2003 Fiscal Year Annual Research Report
植物由来化学物質のホルモン感受性腫瘍に対する防御作用の解明
Project/Area Number |
13470077
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐田 文宏 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90187154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 信雄 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90250422)
守内 哲也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (20174394)
岸 玲子 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80112449)
佐田 尚宏 自治医科大学, 医学部, 助教授 (20261977)
永井 秀雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (00164385)
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Keywords | 植物由来化学物質 / ホルモン感受性腫瘍 / 食餌因子 / 防御作用 / ゲニステイン / マイクロアレイ / 遺伝子発現 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
がんや循環器疾患に防御的に働くと考えられているイソフラボノイド、リグナン、フラボノイドなどの植物由来化学物質に着目し、それらが持つと考えられている防御作用を疫学調査とin vitro実験により、明らかにすることを目的として、以下の研究を実施した。 1.食餌性因子がホルモン感受性腫瘍、本研究では前立腺がん、乳がん、膵がんなどエストロゲンレセプターを有し、何らかの性ホルモンの影響を受けると考えられている消化器がんに及ぼす影響を明らかにするため、これら疾患の症例及び対照に食事および生活習慣に関する質問紙調査を実施した。今後、さらに症例を増やし、食事や生活習慣と疾患リスクを検討する予定である。 2.植物エストロゲンの作用と関連のある17β-水酸基脱水素酵素、グルクロン酸転移酵素、グルタチオン転移酵素等の遺伝子多型の解析を行い、10種類以上の異物代謝酵素遺伝子多型の解析が同時にできるDNAアレイを開発した。前立腺がんの症例約230名、対照となる健常男性約200例からインフォームドコンセントを経て得られた血液から抽出したDNA検体を用い、遺伝子多型解析を行った。今後、環境要因との交互作用を含め、疾患リスクとの関連を詳細の検討する予定である。 3.マイクロアレイを用いて、培養細胞に植物由来化学物質の投与した時の発現遣伝子パターンの解析を行った。膵癌培養細胞Panc-1にgenistein投与した時の発現遺伝子の解析から、EGFR, egr-1, AKT2, CYP1B1およびNELL2遺伝子が抑制されることより、EGF-R情報伝達経路が標的となっていることを明らかにした。 今後、症例対照研究ではさらに症例を増やし、実験研究ではin vivo実験を含め、植物由来化学物質の生体内での作用と発がんとの関連を検討したいと考えている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Bai J, Sata N, Nagai H, Wada T, Yoshida K, Mano H, Sata F, Kishi R: "Genistein altered gene expression in Panc 1 cells at physiological concentrations"Pancreas. (in press). (2004)
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[Publications] 佐田文宏, 岸玲子: "日本人の前立腺癌の疫学調査-PSAを中心にして"臨床検査. 47(9). 1011-1014 (2003)