2001 Fiscal Year Annual Research Report
一般住民の精神健康に関する社会・心理・生理・分子遺伝疫学的研究
Project/Area Number |
13470082
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川上 憲人 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90177650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 忠弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10325087)
津田 敏秀 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20231433)
三野 善央 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (80181965)
尾崎 紀夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40281480)
高尾 総司 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50335626)
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Keywords | 精神科疫学 / 構造化面接 / コンピュータ支援面接 / 遺伝マーカー / 社会疫学 |
Research Abstract |
平成13年度は、平成14年度からの本格調査のための準備を行った。(1)WHO統合国際診断面接(CIDI)の最新版であるCIDI2000調査票の日本語版(紙と鉛筆版)を作成した。この調査票を、面接用のコンピュータープログラム(Blaise software)上に移植し、動作をテストした。ボランティア5名に対する予備面接を実施して、このCIDI調査票およびコンピュータープログラムの問題点を抽出するとともに、これを改善した。(2)心理学科学生、精神科医など10名に5日間の面接員訓練を実施し、訓練方法の検討を行ない、訓練用資料や訓練方法の改善などを行った。(3)地域に対する予備調査のための面接員20名に対して5日間の面接員訓練を行った。(4)地域住民100名に対する予備調査を実施した。結果に基づいて調査手順の見直し、マニュアルの作成などを行った。この予備調査では回収率が25%程度と低く、回収率の改善のための広報やその他の工夫が必要であることが判明した。(5)社会環境の指標に関する文献レビューを行い、社会環境の指標を開発した。またマルチレベル分析の手法に習熟した。(6)職業性因子の評価法として、要求度-コントロールモデルおよび努力-報酬不均衡モデルの準備と予備調査を実施した。(7)遺伝マーカーの測定準備として、フリーザーを購入し、サンプルの採取・移送について試行を行った。さらに全血からDNAを抽出し、気分障害、痴呆性疾患、不安障害などの精神障害患者から得たDNAを鋳型にしてセロトニン系、GABA系、NMDA系などの中枢神経系に発現している遺伝子を候補遺伝子としてcSNP(特にアミノ酸置換を来すもの)をDHPLC法もしくはSSCP法で探索する測定系の準備を行った。以上から、平成14年度以降の本格調査への準備が整った。
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