桜島火山からの大気放射性核種の線量評価と肺がんリスクの検討(患者・対照調査)

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13470083
• Research Institution: Kagoshima University
• Principal Investigator: 秋葉 澄伯 鹿児島大学, 医学部, 教授 (50145554)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 床次 眞司 放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター・ラドン研究グループ, 主任研究員 (80247254) ; 山田 裕司 放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター・ラドン研究グループ, グループリーダー (20166739) ; 川畑 政治 鹿児島大学, 医学部, 助手 (20281222)
• Keywords: 桜島火山 / 大気放射線核種 / ラドン / トロン / 肺がん / 慢性呼吸器疾患肺がん

Research Abstract

研究初年度である平成13年度は、i)対象となる患者の診断、同定方法を確定し,ii)研究実施機構を確立,質問票の内容に関する関係者間の合意を得て、一部対象者の家屋にて室内におけるラドンガス等の放射性物質への曝露量の測定を開始した。i)症例は、主に関連機関である垂水中央病院と鹿児島大学病院に入院している40-84歳の肺がん患者と慢性呼吸器疾患(肺がん以外)等の患者とし、また一般健常者におけるラドン曝露量の測定と質問調査も合わせて行う事とした。ラドン等への曝露量は、室内に長時間滞在するほど大きくなり、その影響を受けやすいことが推測されるため、対象は女性に限定することとした。ii)研究実施機構と今年度の活動内容は以下の通りである…(1)病院:対象者の同定と研究実施へのインフォームドコンセント実施…今年度は研究実施機構の確立と、質問内容策定を行った。(2)放射線医学総合研究所:放射能測定機器の設置指導と測定データの解析…今年度は鹿児島市内の屋外におけるラドンガス濃度の測定を行い、桜島から流出する火山ガスの影響の有無についての解析を開始した。(3)鹿児島大学医学部:放射能測定機器の各家屋への設置と対象者への対面式質問票調査を行い、放射能測定結果と質問票の結果を合わせて、肺がん等の疾患との関連性について解析を行う。…今年度は一般対象者(垂水市内と鹿児島市内に在住する呼吸器疾患を持たない集団)として全20箇所の一般家屋にてラドン、トロン等の核種の測定機器を設置し測定を開始した。来年度は病院におけるインフォームドコンセントを開始し、質問票調査並びに家屋での放射能測定を開始する。