2002 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナリティの健康影響に関する大規模コホート研究
Project/Area Number |
13470086
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坪野 吉孝 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00250746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 徹 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60091740)
福土 審 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80199249)
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Keywords | パーソナリティ / 性格 / コホート研究 / 疫学 / がん / 地域がん登録 |
Research Abstract |
本研究の目的は、宮城県民47,605名を対象に1990年より実施している大規模コホート研究の長期追跡調査にもとづき、英国の心理学者アイゼンクが開発した性格尺度(外向性/内向性、神経症的傾向、逸脱傾向、律儀さ)と、がんを始めとする疾病との関連を明らかにすることである。 コホート集団の死亡、転出、およびがん罹患に関する追跡調査を行った。死亡と転出に関する追跡調査は、2001年3月まで行った。ベースラインから11年間での死亡者は2,536名(対象者の5.3%)、転出者は2,166名(4.5%)であった。死因の内訳は、がんが1,132名(死因の44.6%)、心疾患が368名(14.5%)、脳血管疾患が302名(11.9%)、その他が734名(28.9%)であった。がん罹患に関する追跡調査は、宮城県地域がん登録との記録照合により、1997年12月31日まで行った。7年間での総罹患数は1,633例(対象者の3.4%)であった。 その結果、がん罹患・虚血性心疾患死亡・脳血管疾患死亡のいずれについても、4つの性格尺度のいずれとも、有意の関連を認めなかった。例えば、全がん罹患についての解析では、性格尺度得点の最小4分位群に対する最大4分位群の多変量補正相対危険度(95%信頼区間)は、外向性が0.9(0.7-1.1)、神経症的傾向が1.2(1.0-1.4)、逸脱傾向が1.1(0.9-1.3)、律儀さが0.9(0.7-1.0)であった。結論として、日本人のがん・虚血性心疾患・脳血管疾患に対する性格の関連は明確ではないことが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tsubono Y, et al.: "Validation of walking questionnaire for population-based prospective studies in Japan"J Epidemiol. 12. 305-309 (2002)
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[Publications] Ogawa K, Tsubono Y, et al.: "Dietary sources of nutrient consumption in a rural Japanese population"J Epidemiol. 12. 1-8 (2002)
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[Publications] Kuriyama S, Tsubono Y, et al.: "Pyridoxine treatment in a subgroup of children with pervasive developmentaldisorders"Dev Med Child Neurol. 44. 284-286 (2002)