2001 Fiscal Year Annual Research Report
長期コホート研究によるADL阻害要因評価指標の開発
Project/Area Number |
13470094
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
坂田 清美 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (50225794)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉置 淳子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (90326356)
吉村 典子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60240355)
橋本 勉 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70118454)
|
Keywords | コホート研究 / 生活習慣 / 主観的健康感 |
Research Abstract |
今年度は、長期コホートの追跡を1999年まで完了した。ベースラインデータとのレコードリンケージは、M村、T町について完了した。生活習慣および生きがい、ストルス、頼られ感といった主観的健康観と循環器疾患および悪性新生物死亡との関連について解析した。相対危険の計算はCoxの比例ハザードモデルを用いた。ベースライン時のM村の調査協力者は1369人、丁町の調査協力者は1590人であった。解析に用いた対象者は、脳卒中、心筋梗塞、悪性新生物、追跡2年未満の死亡者を除いた男1168人、女1564人であった。累積死亡者数は男180人、女124人で、循環器疾患による死亡は男49人、女47人であった。さらに内訳をみると心疾患による死亡は男32人、女25人、脳血管疾患による死亡は男15人、女22人であった。悪性新生物による死亡は男65人、女29人であった。年齢、喫煙、飲酒、高血圧既往を調整して生きがいの有無と死亡の関連を観察すると、生きがいがあるとはっきり言えない者ではそうでない者に比べ、男で総死亡、循環器疾患死亡、脳血管疾患死亡が有意に高い傾向が認められた。女では心疾患死亡と有意な関連が認められた。ストレスが多いと答えた者ではそうでない者に比べ男の脳血管疾患死亡が有意に多い結果となった。頼られていると思わない者では、そうでない者に比べ女の循環器疾患死亡、心疾患死亡が有意に高い傾向が認められた。睡眠時間が7時間未満または8時間を超える者では7〜8時間の者に比べ循環器疾患死亡、心疾患死亡が有意に高い傾向がみられた。男では飲酒、睡眠、生きがいについて、女では高血圧既往、喫煙、頼られ感について危険得点を算出し、2項目以上の者と1項目以下の者で危険度を比較すると、2項目以上の者では、男で総死亡、循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管死亡が、女では総死亡、循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管疾患死亡の有意に高かった。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 坂田清美: "国民栄養調査を用いた朝食欠食と循環器疾患危険因子に関する研究"日本公衛誌. 48. 837-841 (2001)
-
[Publications] Sakata K: "Absence of an association between serum uric acid and mortality from cardiovascular disease : NIPPONDATA 80, 1980-1994"Eur J Epidemiol. 17. 461-468 (2001)
-
[Publications] Yatsuya H: "Family history and the risk of stomach cancer death in Japan : differences by age and gender"Int J Cancer. 97. 688-694 (2002)
-
[Publications] Morikawa Y: "Across-sectional study on association of calcium intake with blood pressure in Japanese population"J Hum Hypertens. (in press). (2002)
-
[Publications] 坂田清美: "生活習慣病予防マニュアル 改訂3版"南山堂. 222 (2002)