2003 Fiscal Year Annual Research Report
携帯電話等の電磁場で脳腫瘍が発生するか-疫学的研究-
Project/Area Number |
13470098
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 英佑 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50106407)
縣 俊彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50147576)
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30163017)
中村 義之 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (90155870)
|
Keywords | 電磁場 / 小核 / Ames test / 疫学調査 / 磁気共鳴学会 / 体調 / 携帯電話 / 質問紙 |
Research Abstract |
電磁場の生体影響に関しては過去の細菌利用の研究においては影響無しとの結果が得られたが、哺乳動物での実験(小核試験)では影響ありとの結論が得られている。次には人への電磁場のリスクを検討する必要が生じる。研究班を組職し、過去の内外の疫学調査の文献を検討し、質問紙を作成した。質間紙は強磁場利用者(作業者)とその対照群用と携帯電話の影響調査用の2種類作成した。調査項目は自動車の運転、携帯/PHSの所有、現在の専門分野、現在までに使用した装置・機器(作業従事暦など)、作業中の体調変化(肩こりなど)、長期的体調変化(血圧など)等である。 昨年度は強磁場利用者(作業者)に対し、郵送調査をした。本年度はその対照群として、非磁場作業者1213名に対し同様の調査を実施した。回答者は173名であった(回収率14%)。対照者の性別は、男100名、女64名で、平均年齢は男42.5±11.8歳、女28.4±5.9歳であった。また、既婚者は97名、子供有りは70名であった。子供の性別には、差が見られなかった。携帯/PHSの所有者は159名であった。 携帯電話の影響調査に関しては、医科系大学生104名と工学系大学生128名に対し調査を実施した。携帯電話所有率は医科系98%、工学系91%(p=0.024)であった。長期的に見た体調の変化、自分が携帯電話をしている時の体調の変化などについて調査した。 また、対照者を限定した健康診断、血液検査、磁場曝露個人モニタリング、磁場環境測定などの実施に関しては、現在までに3事業所、大学で、8名について実施した。対象者の性別は、全て男、平均年齢は34.8±14.2歳であり、尿成分、血清成分等に関し、詳細なデータを収集し、解析した。さらに例数を増やすことにより、より質の高い正確な研究結果が得られるものと考えられる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Takahiro Suzuki, Masahiro Kurozume, Yoshiyuki Nakamura, Francesco Pomati, Brett A.Neilan: "Variations in Intracellular Phosphorous and Growth of the Halotolerant Alga Dunaliella parva as Influenced by Environmental Conditions."Journal of Tokyo University, Natural Science. 47・3. 1-16 (2003)
-
[Publications] Takakazu Yamamoto, Yoshiki Fujiwara, Hiroki Fukumoto, Yoshiyuki Nakamura, Shin-ya Koshihara, Tadahiko Ishikawa: "Preparation of a new poly(p-phenylene)type polymer, poly (pyrazine-2,5-diyl), with a coplanar structure."Polymer. 44. 4487-4490 (2003)
-
[Publications] Manabu Fukushima, Eiichi Yasuda, Yoshiyuki Nakamura, Yasuhiro Tanabe: "Pyrolysis Behavior of Organic-Inorganic Hydrids with Si-O-Nb/Si-O-Ta Oxygen Bridgen Heterometallic Bonds."J.Ceram.Soc.Jpn.. 111・11. 857-859 (2003)
-
[Publications] 宮越雄一, 鈴木勇司, 清水英佑: "電磁場の変異原性の検討(第1報)-In vivoラット・アストロサイト染色体異常試験を用いて-"日本衛生学雑誌. 58・1. 138 (2003)
-
[Publications] 宮越雄一, 鈴木勇司, 清水英佑: "電磁場曝露の脳腫瘍誘発性の検討(第2報)-In vivo新生仔ラットアストロサイト小核試験を用いて-"産業衛生学雑誌 第76回日本産業衛生学会講演集(山口). 45・臨時増刊号. 532 (2003)