2002 Fiscal Year Annual Research Report
潰瘍性大腸炎HLA領域の高密度二塩基反復配列多型を用いた同祖的保存領域の確定
Project/Area Number |
13470117
|
Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
本間 照 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90272814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
|
Keywords | 潰瘍性大腸炎 / HLA抗原領域 / 疾患感受性遺伝子 / 複合遺伝性疾患 / 日本人 / ユダヤ人 / IkBL |
Research Abstract |
潰蕩性大腸炎(UC)は遺伝的な要因が発症に関与しているが、複合遺伝性疾息のUCにおいて主要感受性遺伝子の同定は困難であった。UCでは、HLA対立抗原そのものが抗原提示機能を介して疾患感受性に関与すると考えられてきたが、海外におけるHLA抗原と潰蕩性大腸炎との関連は一定しておらずHLAと連鎖する非HLA多型性遺伝子が疾患責任遺伝子である可能性がある。我々は、シダースサイナイ医学センター・医学遣伝学教室・客員研究員・杉村一仁医学博士との共同研究によりHLA領域に近年同定された高度に不均一なマイクロサテライトを検討し、UC患者におけるHLA領域に存在する疾患感受性遺伝子の局在の推定を行っている。 現在、日本人UC患者HLA領域に存在する新規高多型マイクロサテライト20種について、その対立多型の検出とHLA-A・B・DR HLA抗原に対して血清学的にそのタイピングを行った。各々の表現形は_X2 testを用いて検定され、また違鎖不平衡が評価された。この共同研究により、日本人UC患者HLA嶺域のクラスI領域に近いクラスIII領域が(TNFa-CL_2_A領域)極めてよく保存されていることが判明した。この70kbからなる亜領域には、IkBL、ATP6G、BAT1、MICB遺伝子がふくまれ36のSNPsの存在が確認されている。 現在、我々は584人のユダヤ人および米国コーカサス人家族検体を用いて、日本人と同様の検討を行い、既に同領域の遺伝子タイピングを終了している。この検討結果と日本人検討結果を照らし合わせることにより、HLA領域におけるより詳細なUCの保存領域を決定しうる。この領域に対して、前述のSNP多型の解析を行う予定である。
|
Research Products
(1 results)