2002 Fiscal Year Annual Research Report
心筋カルシウムシグナリング制御の分子機構と病態生理学的意義の検討
Project/Area Number |
13470145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大津 欣也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20294051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 和彦 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
豊福 利彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60322179)
松村 泰志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252642)
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Keywords | SERCA / カルシウム / ソルシン / 心肥大 / カルパイン / カルシウムシグナリング |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を行った。 1.ソルシンノックアウトマウス 昨年度得たソルシン遺伝子loxPマウスとEIIa Creマウス交配しneo遺伝子を持たないマウスを得た。さらにこのマウスとαミオシン重鎖プロモーターの下流にCreを挿入した心筋特異的Cre recombinase発現マウスを交配した。現在floxマウスと再交配し心筋特異的ソルシン遺伝子ノックアウトマウスを得ようとしている。 2.心筋特異的CaATPase(SERCA2a)トランスゲニックマウスの作成 昨年度解析したウサギwild-type SERCAcDNAおよびホスホランバンとの結合部位を欠落したmutant SERCAを高発現するトランスゲニックマウスに横行大動脈縮索によって圧負荷をかけ心肥大の程度を検討した。心体重量比で評価した変異SERCA発現マウスでは圧負荷心肥大は有意に抑制されていた。また肥大の分子マーカーであるANFの発現も同様に抑制されていた。 さらにこのマウスではCa感受性PKCが選択的に阻害されていた。このことが心肥大抑制の原因であると考えられた。 3.カルパインノックアウトマウスの作成 昨年度はカルパインloxPマウスを得た。ところがLoxPに対しホモのマウスを作成すると胎生致死であった。このマウス胎児を検討したところ死亡時期がコンベショナルノックアウトマウスと同じでありloxP配列を挿入したことが遺伝子発現を欠落させていると予想された。したがって新たにターゲティングコンストラクトを作成した。このコンストラクトをES細胞に遺伝子導入しPCRやサザンプロットによりスクリーニングし相同組替え体を得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hoshida S. et al.: "Repeated physiologic stresses provide persistent cardioprotection against ischemia-reperfusion injury in rats"Journal of American College of Cardiology. 40. 826-831 (2002)
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[Publications] Nakayama H. et al.: "Cardiac-specific overexpression of a high Ca^<2+> affinity mutant of SERCA2a attenuates in vivo pressure overload cardiac hypertrophy"FASEB J.. 17. 61-63 (2003)
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[Publications] Otsu, K. et al.: "Disruption of a single copy of the p38α MAP kinase gene leads to cardioprotection against ischemia-reperfusion"Biochemical Biophysical Research Communication. (印刷中).
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[Publications] Asahi, M. et al.: "Regulation of Sarco(endo)plasmic Reticulum Ca^<2+> ATPase by Phospholamban and Sarcolipin-Implication for Cardiac Hypertrophy and Failure"Trends in Cardiovascular Medicine. (印刷中).