2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470150
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
池田 宇一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30221063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 将文 自治医科大学, 医学部, 講師 (40296108)
山本 啓二 自治医科大学, 医学部, 講師 (50245073)
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Keywords | 血管新生 / 幹細胞 / 骨髄細胞 / 閉塞性動脈硬化症 / 再生医療 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
最近、造血細胞と血管内皮細胞が共通の幹細胞より分化誘導されてくること、さらに骨髄由来の幹細胞はそれ自身が血管内皮細胞へと分化し血管新生に参加するという新しい知見が報告されている。本研究は、閉塞性末梢血管疾患に対する骨髄細胞を用いた血管再生療法の開発を目標とし、モデル動物およびヒト臨床試験により、その有効性、安全性について検証する。平成13年度には以下の研究成果が得られた。 I.モデル動物での治療的血管新生 (1)骨髄細胞移植による血管新生療法 ヌードマウスの下肢虚血モデルを作製し、ヒト骨髄および末梢血単核球を筋注により移植した。移植3、7、14日後に虚血肢と対側健常肢における血流をレーザー・ドップラー血流計により解析した。骨髄単核球移植により虚血下肢の自己切断率はコントロール(培養液の筋注)の約50%に減少し、また有意な血流量の増加が認められた。一方、末梢血単核球移植による血流の改善効果は、コントロールと骨髄単核球移植の中間であった(第66回日本循環器学会学術集会にて発表予定)。 (2)細胞移植と遺伝子導入の併用 上記の下肢虚血モデルマウスを用い、骨髄細胞移植とVEGF遺伝子導入との併用による血管新生療法の有効性について検討を開始した。 II.ヒトにおける第I/II相臨床試験 「自己骨髄細胞移植による末梢血管疾患の血管新生療法」の臨床試験プロトユールに基づき、平成13年度には11名の閉塞性末梢血管疾患患者に移植を行った。11名中9名で有意な臨床所見の改善(下肢・上肢血圧比、経皮酸素分圧、皮膚温、疼痛)が認められ、また副作用の発現は無かった(第66回日本循環器学会学術集会にて発表予定)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ikeda, U., et al.: "Interaction between monocytes and vascular endothelial cells induces adrenomedullin production"Atherosclerosis. 155. 381-387 (2001)
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[Publications] Ikeda, U., et al.: "The antiinflammatory effects of statins"N.Engl.J.Med.. 345. 1210-1211 (2001)
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[Publications] Yamamoto, K., et al.: "The site of mitral valve prolapse is a predictor of atrial fibrillation"Am.J.Cardiol.. 88. 811-813 (2001)
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[Publications] Yamamoto, K., et al.: "Peroxisome proliferator-activated receptor activators inhibit cardiac hypertrophy in cardiac myocytes"Circulation. 104. 1670-1675 (2001)
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[Publications] Takahashi, M., et al.: "A novel mutation in exon 2 of the low density lipoprotein-receptor gene in a patient with homozygous familiar hypercholesterolemia"Clin.Genet.. 59. 290-292 (2001)
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[Publications] Takahashi, M., et al.: "Macropahge migration inhibitory factor as a edox-sensitive cytokine in cardiac myocytes"Cardiovas.Res.. 52. 438-445 (2001)