2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト白血病発症における、ウイルムス腫瘍遺伝子WT1の役割の解析
Project/Area Number |
13470205
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉山 治夫 大阪大学, 医学部, 教授 (70162906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾路 祐介 大阪大学, 医学部, 助手 (20294100)
岡 芳弘 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20273691)
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Keywords | WT1 / G2 / M / cell cycle / 白血病 / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
WT1を発現しているK562白血病細胞をWT1アンチセンスオリゴマーで処理すると,G2/Mチェックポイントで,cell cycleがblockされることから,WT1はcell cycleのG2/Mチェックポイントをovercomeするのに重要な役割を果たしていることが明らかになった。そこで,WT1の4つのspliced form(17AA+/KTS+,17AA+/KTS-,17AA-/KTS+,17AA-/KTS-)のうち,どのspliced formが,G2/Mチェックポイントのovercomeに重要な役目を果たしているかを解明するために,4つのspiced formの各々をtransfectしたK562細胞を樹立し,この各々の細胞をWT1アンチセンスオリゴマーで処理したところ,17AA+/KTS+のspliced formをtransfectしたK562細胞のみが,WT1アンチセンスオリゴマーの効果からrescueされた。よって,17AA+/KTS+がG2/Mチェックポイントのovercomeに重要な働きをしていることが明らかになった。また,ヒトの正常骨髄からCD34^+造血幹細胞を1コ1コFACS-sortし,1コ1コの細胞のWT1の発現を解析したところ,1,634コ中19コ(1.2%)にWT1の発現が見られ,発現量は,白血病細胞とかわらなかった。このことは,これらのWT1発現正常造血幹細胞が,白血病細胞のnormal counterpartであることを示唆している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sugiyama, H.: "The wilms' tumor gene : its oncogenic function and clinical application"International Journal of Hematology. 73. 177-187 (2001)
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[Publications] Hosen, N., et al.: "Very low frequencies of human normal CD34^+ hematopoietic progenitor cells express the Wilms' tumor gene WT1 at the levels comaprable to those in leukemia cells"British Journal of Haematology_κ. (im press).