2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子負荷マウスのQTL解析を用いた糖尿病の疾患感受性遺伝子の同定
Project/Area Number |
13470227
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
板倉 光夫 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 孝 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 助教授 (40263826)
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Keywords | QTL解析 / 糖尿病の修飾遺伝子 / 多遺伝子性疾患 / 2型糖尿病 / dbマウス / ロッドスコア / 疾患感受性遺伝子 / コンジェニックマウス |
Research Abstract |
糖尿病を発症する疾患モデル動物の交配系を用いて、遺伝的背景および環境要因を一定にした条件下で、体重、糖負荷後の血糖値、血清インスリン値などの定量的形質を決める座位(QTL)を決めることが可能である。本研究では、糖尿病を自然発症するdbマウスをC3H/HeJに交配した雑種第二世代(F2インタークロス)を作製し、血糖値などの定量的表現型と遺伝型との関連をQTL解析し、新たな糖尿病の疾患感受性遺伝子を同定することを目的とする。以下に平成14年度の研究内容を報告する。 1、dbマウスとC3Hマウスとの交配で誕生したF2インタークロス;dbホモ(233匹)、ヘテロ(388匹)、ワイルド(184匹)計805匹の解析で、体重、糖負荷後の血糖値、脂肪量などの糖尿病の病態に係わる形質を修飾する、ロッドスコアが4.3以上の座位を4カ所以上明らかにした。 2、他の交配系(dbマウスとDBA/2マウス)を用いたQTL解析の結果でも、同じ座位が抽出された。C3H、DBA2マウス交配系で重複して抽出され、ロッドスコアが4以上で且つピークがシャープ、genetic varianceが高く、コンジェニックマウス作製時に遺伝型/表現型の変化が容易とれ、ホモ、ヘテロ、ワイルドの複数のグループ間で抽出された4座位をターゲットとしてコンジェニックマウスを作製中である。 3、コンジェニックマウスは、ターゲット座位(QTL)を保持に、かつ染色体置換率の高いマウスを選抜し、最終的にはN4世代まで交配を行う。N4世代でインタークロスを行い、db遺伝子をホモまたはヘテロで所有し且つターゲット座位をホモで所有する個体を選抜し、糖尿病に関する表現型データを解析し、最終的にその座位に存在する疾患感受性遺伝子を同定する。同時に、この領域に存在する候補遺伝子に関してヒトの関連解析を行い、疾患感受性遺伝子を探索する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Takashi Yamaoka: "Regenerative Therapy of Pancreatic β Cells toward a Cure for Diabetes"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 296(5). 1039-1043 (2002)
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[Publications] Takashi Yamaoka: "Transgenic Expression of FGF8 and FGF10 Induces Transdifferentiation of Islet Cells into Hepatocytes and Exocrine Cells"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 292(1). 138-143 (2002)
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[Publications] Masumi Nichi: "A Missense Mutant Myostatin Causes Hyperplasia without Hypertrophy in the Mouse Muscle"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 293(1). 247-251 (2002)
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[Publications] Iwao Ohno: "Familial Juvenile Gouty Nephrophathy Exclusion of 16p12 from the Candidate Locus"Nephron. 92. 573-575 (2002)
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[Publications] Takashi Yamaoka: "Regeneration Therapy of Pancreatic β Cells"Expert Opin. Biol. Ther.. (in press). (2002)
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[Publications] Satoshi Tsutsumi: "Autosomal Dominant Gnathodiaphyseal Dysplasia Maps to Chromosome 11p14.3-15.1"J. Bone Miner. Res.. 18(3). 413-418 (2003)
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[Publications] 山岡 孝: "遺伝子導入マウスによる糖尿病モデルと膵島再生ヒト疾患モデル"文光堂(in press). (2002)