2002 Fiscal Year Annual Research Report
高精度な癌細胞定量システムによる癌患者諸組織中の微量癌細胞数定量と臨床応用
Project/Area Number |
13470241
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前原 喜彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80165662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 浩司 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80325448)
掛地 吉弘 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (80284488)
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Keywords | 定量的RT-PCR / 微量癌細胞 / サイトケラチン / 臨床病理学的解析 |
Research Abstract |
外科手術は悪性固形腫瘍を根治できる唯一の治療法である。胃癌手術においては、これまで所属リンパ節をいかに体系的に郭清できるかという問題が一貫して議論されてきた。従来の病理組織学的な解析でも、腫瘍細胞塊が静脈内やリンパ管内に観察されたりする事実から、これらの細胞集団が血行性転移やリンパ行性転移の原因となっているであろうことは想像されてきた。しかし、これらの現象は解析の性格から定量的な情報とはなり得ず、腫瘍細胞の転移機構を考える際の客観的基準としては極めて乏しいものであった。本研究では、末梢血、骨髄、リンパ節など種の組織内において腫瘍細胞数を定量的に測定するシステムを構築し、様々な病態にある腫瘍患者由来の組織中に存在する腫瘍細胞数を定量、患者個体内における腫瘍細胞の病態依存的な動態の詳細を明らかにすることを目的とする。具体的には、TotalRNA調整とRT-PCRによる方法を用いて解析を行った。基礎検討として、まずKATOIII胃癌細胞を培養し、末梢血10ml中に0〜10^6個の細胞を混入し、溶血後にRNAを抽出する方法を用いて試験的に各マーカーRNAコピー数を定量した。サイトケラチン18mRNAのコピー数を定量した結果、末梢血10ml中に約10^4個以上のKATOIII細胞が存在するとサイトケラチン18mRNAが検出できることが確認できた。また、胃癌患者の臨床検体を用いた検討では、統計解析の結果サイトケラチン19mRNA高発現群においてstageが有意に進行していた。今後さらに複数のマーカーを用いて定量解析を進め、臨床応用を目指した研究へと発展させていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Saeki H, Oda S, Kawaguchi H, Ohno S, Kuwano H, Maehara Y, Sugimachi K: "Concurrent overexpression of Ets-1 and c-Met correlates with a phenotype of high cellular motility in human oesophageal cancer"International Journal of Cancer. 98. 8-13 (2002)
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[Publications] Saeki H, Oda S, Ohno S, Miyazaki M, Araki K, Egashira A, Kawaguchi H, Watanabe M, Morita M, Sugimachi K: "p53 protein accumulation in multiple oesophageal squamous cell carcinoma : reference to risk factors"Oncology. 62. 175-179 (2002)